2021年08月01日

【ドラマ】 黄金の日日 1978年 (書きかけ)



1978年の大河ドラマ。 ( Wikipedia )

2021年4月より再放送されています。

以前から、NHKオンデマンドでいつでも観ることができるのですが、
 https://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2012036283SA000/

再放送は、
毎週、毎日、定期的に観るという、
大河ドラマや朝ドラの正しい鑑賞方法を提供してくれる、
貴重な機会と考えています。





■助左と戦後のビジネスマン

生真面目で実直で勤勉な助左に、

プロジェクトXの登場人物たちを思い出します。

高度成長期を支えたビジネスマンと似ているところと違うところ。

彼(彼ら)は何を生きがいに頑張ったのか。

・船を持つこと、まだ人が手をつけてない場所との交易

・「近世の落とし子」(第十六話「将軍追放」)

・「ぬしには、ものを値切ったりふっかけたりして儲けていく才覚はない」(第十八話・羽柴秀吉)


助左の倫理観

・「盗みはいかん」(第四話)

・織田軍へ鉄砲弾薬を届けるのは今でいえば死の商人

・美緒に逐電を乞われても、今井を見捨てない忠義

・忠義に殉じる浅井の兵に共感(第十六話)
 それは城でなく、船となら死ねるという自分の気持ちの確認になった

・今井への忠義がありながらも、自分の運命は自分で切り開くべく独立(第十六話)


( 堺の豪商たちも人身売買をしていたのか否か )

フィレンツェもヴェネツィアも堺も
その繁栄は永続するものではなかった。


■宗教

キリシタン

一向宗


■親・親族でなく、町に育てられた登場人物たち





■第一話 信長軍包囲

 冒頭、

 「堺は未だ破壊せらるることなく、黄金のうちに日日を過ごせり」
 と言いながら、背景は炎に包まれた町。 
 安土桃山時代を描く、黄金と名乗る歴史ドラマのオープニング、
 朝日かと思えば、盛り上がる曲の進行につれて、沈む夕日。
 
 炎、黄金、夕陽が示すもの。


ーーー


・最初のシーンの善住坊の真っ直ぐでない目つき、令和の世には見ないものかも。
・「南へ行って生きる場所を探そうと思っている」
・銭二万貫は、4〜5万石、現在の価値で、18億〜20億円のイメージでとらえています。


( CGのない時代の燃える町の映像、海外で撮影した夕陽、力のはいった制作だと思います。 )


ガスパル・ヴィレラ


■第二話 岐路



・いきなりおとりにされ捨て駒扱いでも再会した際は人懐っこく駆け寄る善住坊
・枝を咥えて、かっこつけているようにも見える五右衛門
 ( 利に敏いだけでなく、もう少し虚無なところがあるとより雰囲気があるのだが )
・信長の取り立てより自分の夢を優先する助左。

・美緒と兼久との会話、しまと宗久の間柄、連れ去られる五右衛門の母親など、重要かつやや生臭い描写がありますが、子どもでも二万貫相撲の爽快な描写で十分に楽しめるし、茶の間が気まずくなることはない日曜夜8時の番組。
千駄櫃(せんだびつ)、字幕がないと私には聞き取れない


■第三話 羅針盤

「幾らで売られて、幾らで買われたんだろう」

・助左19歳、1569年に数え19歳で1550年生まれだとすると、
  歴史的事件の西暦から年齢を計算しやすい。


■第四話 北征前夜

そこに住む人々はみんな誇り高く
若い人たちは戦乱も知らず飢えも知らず
自由にやりたいことをやって生きることができた
フィレンツェの若きロレンツォは詩(うた)った
今を楽しめよ
明日の日の定かならねば

それらの町々は今も栄えてありますか


大河内城の戦い) 


■第五話 総退却

いたいけに、目を潤ませて、必死に訴えかける、二代目松本白鸚

商いの信用を守ることだけがとりえの若者。

実行力は、傭兵の斎藤十郎(坂部丈昭)や五右衛門が担っている。


■第六話 信長狙撃

「追い討てい」

斎藤十郎、
「可哀想な女をみると、ついつい女房にしてやると言ってしまう」傭兵。
いつも自分が死ぬ場面を想像している男、
自分が死んだら誰も自分を思う人がいないことを知っている男。

討たれた兵は、身ぐるみはぎ取られて裸。


「人の一生というもの、狂言のようなものではないのかのお」

  天下人の仮面をかぶれば、天下人に。

「幸運であれば幸運を生かし、不運であれば不運を生かして、いかに達者にふるまうか」

  彼にとって主君の突然の死は、幸運だったのか、不運だったのか

 
藤吉郎と助左の美しいシークエンス、歴史を知らない子どもだったとしても、深く感じるところがある。
・純粋に夢を語り、好きな人に、一緒にやろうと無邪気に誘う助左
・生きる手管に長け、商人をやっても成功しただろうと思わせる藤吉郎、
 しかし、自分が崇拝する主君のもとに戻る

マイニラの都。

兵糧をすぐに食べたり、
埋葬はしてあげるが形見は持たなかったり、
海外へ売られた女に無邪気な質問をしたり、
見た目でなく、
助左がまだ子どもであることを描写している。


■第七話 琉球丸難破

「のこぎりびきに遭ってる夢をみとった

無邪気に無謀で楽天的な若者ふたり

「商人を目指す割合には勘定に合わぬことをする

ここで美緒を手伝っていたら

「船の中で一番(いちば〜ん)暇なのは船長(ふなおさ)


■第八話 呂宋島漂着

子供心にも、
何日で漂着したんだろうと思ったものだが、
大人になってから観ると、
無精髭も生えてないしな、と思う・笑

ルソン島の北にあるバタン島
ルソン島アゴウ

尾張者異國漂流物語
 http://lib.s.kaiyodai.ac.jp/library/bunkan/tb-gaku/hyoryu/OWARI/owari-index.html
バタン島漂流記
 http://www.tokoname.or.jp/batan/batanono.htm


■第九話 交易事始

美しく格調の高い結びのナレーション

「既に死んだと思われている時間の中で
 彼らの生は最も輝き、
 生涯忘れることのない
 若き神話の日日を過ごしている」

「若き神話の日々」という言葉だけでご飯三杯いける・笑


興醒めなことを言うと
小説なら処理可能でも、
大河ドラマとして、
海外ロケを行うことの困難や追加となる様々な作業やコストについて、
制作者の準備不足や見込み違いが
あったのではないかと想像します。

(第8話や第10話は撮高が足りなくなっているのでは?)

ただ、助左や善住坊にあたる陽射しや彼らの肌の汗は、
海外ロケが必要であったことを示しています。

( 2021年の再放送時、
  「青天を衝け」において、
  19世紀のパリの景色をCGで再現し
  コロナ禍において、
  フランスでの撮影と日本での撮影を不自然なく合成していることに、
  大河ドラマの海外ロケの進歩を感嘆するツイートを
  複数目にしました。 )


古木江城(こきえじょう)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%A4%E6%9C%A8%E6%B1%9F%E5%9F%8E


■第十一話 珊瑚珠無情

助左が前髪をあげ、少し大人になっている。



( グネッキ・ソルディ・オルガンティノ )


■第十二話 叡山焼討

罪を犯す主人公たち(助左衛門、五右衛門)

「言うには及ばぬ、根切りにしてしまえ」

叡山焼き討ちのときの
ねねの行動の史実より、
物語としての因果の説得力が、
ドラマでは何より重要だ。
この物語の藤吉郎ひとりだと、
「ああ、そらもういかん」で終わるし、
逃げ道も作らん・笑
女房と会ったことが、
他の武将と異なる指示に表れた。

藤吉郎の良心、ねね・笑。


■第十三話 戦国哀史

「女の手で、息の根を止められると出ている。それも天文19年戌年生まれの女に。」

( 天文19年は1550年、助左とお仙は同い年? )


■第十四話 信玄上洛

「珍札披見(ちんさつひけん)、快善に候」
「この町を離れて、暮らすことはできません」
「若者はまだ自分の船を見失っていない」

「銀二駄といえば72貫」とは、6〜700万円くらい?

( 岡 国高(おか くにたか)松永久秀の家臣。周防守。 
   夏目次郎左衛門(夏目吉信))


■第十五話 九死一生

「商人(あきんど)と侍が組んで同じ夢を見てはいけないのかもしれない」


■第十六話 将軍追放

気性が一本気で商人に不向きと言われても、自分の道を進む。

(己の分に合った方法を探せという助言は聞いていたのか否か)





斎藤十郎(坂部丈昭)が好かった。


■第十七話 乱世独歩


「ご心底を伺いとう存じます」


美しい物語。
それを具現化させているのは鶴田浩二。

私は鶴田浩二を
吉岡司令補と千利休としてしか知らない・笑。


■第十八話 新天地


秀吉こそ人を丸め込んで事を売り込むのがうまい。

宗久も秀吉も、助左の人柄が商人に向いていないと考えており、
若い助左自身はそれを自覚していないところが興味ぶかい。

助左が秀吉、佐吉、右近たちと対等に近い形で話すようになってきたので、
対話劇がますます面白くなってきている。





呟きの記録

■オープニング・テーマ音楽







黄金の日日 - 尾高忠明
[iTunes]黄金の日日 - 尾高忠明

(豊臣秀吉の晩年を描いていない)大河ドラマ「秀吉」のオープニングは、
トランペットの主旋律が、
金色の広間や実る稲穂とむすびつき、
あぜ道の泥水でさえ輝き、
煌びやかに奏でられる。

秀吉 - 大友直人
[iTunes]秀吉 - 大友直人


黄金の日日は、黄金、炎、夕陽
秀吉は、黄金の広間、稲穂、流れ星

( 黄金の日日 オープニング で動画検索 )

( 大河ドラマ 秀吉 オープニング で動画検索 )


■フロイス





麒麟がくる との比較



「麒麟がくる」で松永久秀は古天明平蜘蛛の茶釜について
「それを持つ者は誇りを失わぬ者、志高き者、心美しき者」と
光秀に言い残した。
信長は一万貫で売ると言った。

利休と助左はそれをなんと見る?

「手前は、
このただ同然の代物を大名たちに高値で売り付け、
その金でおのれの商い船を手に入れました。
これが手前のいくさでございます。
この呂宋助左衛門、
あらゆる弱き者たちの守り神でござる」
(「真田丸」第28回)








(第六話冒頭)



(飯島商店)





( 穿った見方とは思わないが、
  本作の最終回に出演している、
  −歌舞伎座初舞台よりもこちらが先らしい−
  十代目松本幸四郎
  大河ドラマ登板が準備されているのかもしれない 20210211 )



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2021年07月31日

【ドラマ】 おかえりモネ 2021年 (書きかけ)



何もできなかったと思っているのは、あなただけではありません





「おかえりモネ」とは、

水が山と海を循環するように、やがて故郷に帰るお話?

( 今さらの気づき?笑 )





2021年上期の朝ドラ



震災と復興もテーマになるので、
重いお話も出てくるのではないかと予想。


ふたつの場所を描く朝ドラは多いですが、

東京から登米へ1週間おきにやってくるという医者は、
両方に登場させることができて、
ひとつの発明だと思いました・笑。


■「やじろべえみたいな正しさ」

私たちが仕事をするのは、
自分の大切な人のためか、
それとも
顔の見えない不特定多数の人たちのためか、
私たちは日々その葛藤を抱えながら闘っているんです。
(第50回)





■第1回

物語は、2014年(平成26年)5月から始まる

電話はみんなスマホ(銀行員の父だけ折りたたみガラ携)


ナレーターが
「カキに生まれかわっております」というから、
TLがざわついていますが、

牡蠣の養殖の震災前後の様子や、
竹下景子さん演じる祖母がどのように亡くなられたのか、
お話の進展を待つしかありません・笑

( 今わの際に夫に言った言葉か、
  惚けて口にした言葉なのかもと思いました。第19回 20210610 )


■第5回

「私はここにいます」のメールの意味がよくわかってなかった・笑



■第1週まとめ

まとめに登場するパーソナリティは、
1週間分をまとめて「受け」をすればいいんだな、と腹落ちした・笑


■第10回

「あなたのおかげで助かりました、っていうあの言葉は麻薬です」


・圭輔君(阿久津慶人)は「いだてん」では播磨屋の小僧さん、
 黒坂辛作の息子、勝蔵でした。


・本作は、
「(ヒロイン)は、〜と思ったのです」と説明しないほうの朝ドラ。

伏線となるような台詞もかなり細かく配置されているが、
わかりやすくはない。

( 穿ち過ぎになりますが、
  主役の表情を追うカットが多く、長くて、
  わかりやすく説明するための台詞やカットが犠牲になっているかも・笑 )

また、
第2週を終えても、
未だ説明されていない事情が残っているようであるのは、

( 週のお題は「いのちを守る仕事です」で、
  気象予報士が命を守る仕事であるとモネが知ったことは描かれたが、
  百音が、いのちを守る仕事に惹かれることにつながる過去の経緯は
  まだ明らかにされていない )
  
朝ドラとしては、
進行がゆっくりなほうで、
じっくりとお話を大きな流れを楽しみたいと思います。


■第11回

社会人になって初めての帰省の道程、
1分間でも説明できるけど、
まるまる1回分使ってきめ細やかに描く。


■第20回



■第22回

家族4人が1日くたくたになって、200個の牡蠣を出荷。
300個売って、300個×@300で9万円の売り上げ。

でも、
「うれしいね、そんなふうに言ってもらえるの」

おじいちゃんの努力の証


■第25回






ここまでのお話で、感じるのは、
気仙沼と登米で、脚本家もスタッフも別々に作っているのかと思うほど、
雰囲気が違うところです。

・気仙沼の人々には、過去の出来事や震災の体験が背後に感じられるが、
 登米の人々にはそのような描写がない。
 登米では、仮面ライダーグッズを夢中に買う人が登場したが、
 気仙沼ではそういうおちゃらけは場違いな感じ。

・気仙沼では、稼業を立て直すために借金まみれになっていたが、
 登米では、補助金も活用して、入札を勝ち取っていた。

・登米の職場やサヤカの家は、
 (実際そうなのかもしれないけど)
 お洒落すぎて、豊かで悩み少ない感じがしてしまう
 サヤカが温室で植物を育てているのも
 物語の要素としてはピンとこない。


物語の終盤では、これらのお話が融合していくのだとすると、

今は、壮大な三題噺、四題噺を拡げているところなのかもしれません。(20210619)


■第29回

菅波から
「僕が挫折したことないって言いましたよね」と言われ、

動揺していることを
瞳が左右に揺れることで表現し、

カメラが映している側の眼から涙を一筋こぼす
朝ドラヒロイン。

菅波、モネ双方を
手持ちカメラで撮っており、
ふたりの心の揺れも表現しているようなシーンでした。


■第33回

「何もできなかったと思っているのは、あなただけではありません」


ヒロインの表情の演技が多く見どころになっており、
それは受け芝居なので、

相手となる脇の人物たちの演技が重要で、

西島秀俊(朝岡)、内野聖陽(耕治)の「きのう何食べた?」コンビは
流石だと思います。


■第7週「サヤカさんの木」

土曜日のまとめで、1週間の流れがわかりやすかったです。

サヤカさんは次の世代の木を残そうと思った
百音は資格に頼らずとも自信をもってできることが見つかった
資格をとってからのビジョンが明確ではない
危険を予測し回避する時間が得られる
次はきっと何かできるようになりたいと強く思うでしょ
今なら一番近くでサヤカさんを支えることもできるかもしれない
でも出会ってしまって、ものすごく心引かれるものに
だったら覚悟を決めるべきです
いいじゃないの、また一人でも
( まだ一人でも か また一人でも か )

こうしてみると、
骨折や運転免許などは、
もっと簡単に済ましても問題ない枝葉で、
シンプルな会話劇が合っているのかもしれません。


■第39回

「5年て、長いですか」
「話す相手がいないんだ」
「俺は立ぢ直らねえよ、絶対に立ぢ直らねえ」


第4週などで、父母や祖父は過去の出来事を抱えながらも、
現実を処理していっている大人であり、
百音やみーちゃんはまだ子供であることが描写されました。

今回も、主人公や未知は、
お前たちの出る幕ではない立場で、
別のテーブルから大人たちのやりとりを見ている。

朝ドラ主人公はテーブルの一番いいとこに座っていることが多いので、
この扱いは新鮮に感じています。

(第4週はまとめると笛を吹いただけだった主人公、
今週もまとめると縄跳びだけになる恐れ?笑)


■第40回



■第47回



■第54回

民放ドラマなら、神野マリアンナ莉子(今田美桜)がヒロインなのかもしれませんね。
NHK朝ドラとの違いが興味深い。

社会人3年目、気象予報士1年目の若者が、
「誰かが事故に遭ってからじゃ遅い」と
天気予報の中継コーナーのネタを
毎日一所懸命作っている。
尊いと思いませんか。
また、一途さが痛々しくもあって、
朝岡も高村デスクも様子をみている。



(「すれちがい みゆき通り」青空こころ)
ロマンティックに表現すると、本当に必要なタイミングになるまで、
すれ違っていた、百音と菅波先生。


■第55回



仮名・宇田川さんとは。謎を1週間を超えて引っ張るのが本作の特徴です。

( NHK放送センターの住所は渋谷区神南、宇田川町はその隣 )





■#モネ文学倶楽部

このようなタグが第6週あたりに生まれたのは、

・物語の核となるテーマが未だ不明
・主役のモネの性格に特筆すべき特徴がみえない
・百音、菅波のクラシックな関係

など、余白が多いところが、文学調の創作を促しているのかも。
(この作品を揶揄したい人たちにこういう気取った人が多いという特徴、という点も・失礼)







モネ文学倶楽部 Togetter まとめ
 https://togetter.com/li/1736952





【気象の話】

森田正光さんは、第1週の時点で、
百音の誕生日を平成7年、1995年9月17日と特定し、
「災害は繰り返す」というメッセージを感じたことから、
1995年台風12号と同じ台風特異日に襲来し、
進路が似ている、
カスリーン台風をとりあげ、
新田サヤカの誕生は、カスリーン台風の襲来時で、
昭和22年、1947年9月17日ではないかと述べています。
新田サヤカの誕生日が明らかにされたのは、
第33回、流石。

 https://news.yahoo.co.jp/byline/moritamasamitsu/20210521-00238873/






【林業の話】

林野庁 「おかえりモネ」解説ページ

https://www.rinya.maff.go.jp/j/kouhou/kouhousitu/okaeri_mone.html

(第35回) 国づくりは樹木で山を埋めること


江戸時代には全ての建築物が木造でしたので、木造家屋が密集する江戸等の大都市では大火が頻発し、これに伴い建築用の木材需要も増大しました。木材を運び出すため、森林伐採が全国的規模で拡大し、その結果山地災害が多発することになりました。
この頃から、森林を有効に利用しつつも同時に保全することが必要であるとの認識が広まり、17世紀後半頃には森林資源の維持を目的に特定の地域の森林の伐採を禁じる留山(とめやま)制度や「木曽の五木(ごぼく)」のように特定の樹種の伐採を禁止又は制限する留木(とめき)制度が各地で定められました。
 また、産業としての造林活動が本格的に開始されるようになったのもこの時期です。河川に沿って植林し、その氾濫に備えるためのものや上流の土砂流出の防止のための植林、強風や砂がもたらす害を抑える海岸防砂林の造成等が各地で行われました。


人間は大昔から、

自然を使い、そのことにより自然のバランスを壊し、それに気づいて修復しようとする、

ということを、

ずっと繰り返しているのですね。


posted by inatt at 14:39| Comment(0) | ・感想など・TVドラマ・NHK | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年07月29日

【小説】 ドグラ・マグラ 1935年 (書きかけ)



20210729記

いつかこの作品についての思い出を書きたいと考えていましたが、

(例えば、読む前からヤラれてしまう、米倉斉加年の文庫本表紙の画・笑。)

今も手をつける気持ちにはならないのですが、
このツイートを見て、
エントリーだけでも作るのは「今だ」と思いました・笑。



私も、頭にあるものをすべて言葉に表すことができたら、
「あっ」て言われるのかもしれない。

なんだ、あっ、て・笑。


posted by inatt at 22:50| Comment(0) | 感想など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年07月22日

【ドラマ】 いだてん〜東京オリムピック噺 2019年



20210329/20210710追記



まーちゃんは政治家からだったけど、
その後継者たちは政治家でなくビジネスマンから金を引っ張ってきたのかな。

以下の台詞に続く、まだ描くべき、何かがある。
「楽しいの?楽しくないの?オリンピック」
「オリンピックは国家的大事業です。
日本の文化や精神を
世界中の人たちに理解してもらう。
今の日本を広く世界にみてもらうんです。」
「今の、日本(ニッポン)は、あなたが世界に見せたい日本ですか。」

ーーー

1940年の東京オリンピック準備で、
軍部が意見をさしはさむシーンがありました。
2020年では、
貴族のように傲慢我儘なIOC委員や、
スポンサーを背後にしたIOCやスポンサー自身の介入や、
その対応を優先する大臣とかが描かれるのかな。

「大会の性質上、ステークホルダー(利害関係者)の存在がどうしてもある。組織委としてはそのことを念頭において検討されると思う。」



まーちゃんは、政治家に足をすくわれたとき、
どこから間違えた、と過去を振り返った。
現代のまーちゃんの後継者たちは、今何を思う。


このドラマの嘉納治五郎は、

「楽しいの?楽しくないの?オリンピック」と言った。

2020年の今の状況に、

彼が顔をしかめるのは目に見えている。



ーーー

オリンピックとビジネスという論点の他に思うことは、
ナショナリズムを超えた立場について。
「ニッポンがんばれ」
だけでなく、
他国のアスリートにむけて、
「こんなに感染対策してますから安心してきてください」
「他のアスリートの安全のためにもこれくらい感染対策したうえでいらっしゃってください」
というコスモポリタニズム的な「おもてなし」はないだろうか、ということ。








20200719記






20200717記

 



20200325記

放送が終わって3か月余りしか、
経っていないのに、
世の中は、なんて有様なんでしょう。

今こそ、もう一度、このドラマを観返さなければならないのかも。







2019年のNHK大河ドラマ。
毎週毎週、日曜の夜を楽しみに待ち、
毎週毎週、楽しみました。
1年間濃密なドラマを観ることができた満足感があります。

視聴率なんて、
自分の気持ちや考えとは別のもの。


でも、私にとって、この大河ドラマは、
いつも、何か、苦い、煮え切らない思いが
微かに残るお話でした。

単純に、
オリンピック万歳、
東京オリンピック万歳、
とは言えない部分を
どこか含んでいたとおもいます。



物語を通じて、
選手個人の思いが
ナショナリズムと
時に混じりあい、
時に対立し、無残に蹂躙されたり、
その相克が綺麗に解決することはなく、
それを生み出すオリンピックって何なのか、
腹に落ちることはついになかったと思います。

たくさんのアスリートが登場しましたが、
選手を引退した後は、
体協やオリンピックと関わりを持たなかった、
三島天狗こと三島弥彦こそ、
理想のアスリートの生き方のように思えました。

このドラマを観終わったこれからの私は、
オリンピックを無邪気に楽しむことは
もう無いように思います。
いや、それでも、やはり、
感動したりするのかな、
それがオリンピックなのかな。

このドラマで最も印象に残ったカットは、
オープニングの競技場で笑う女の子でした。




https://sports.nhk.or.jp/olympic/torch/runners/jhulyae8/
からの引用。

「私の父は1964年の東京オリンピックのある種目の競技委員をしていました。その関係で当時2歳半だった私は祖母に連れられて開会式を見に行きました。
「聖火ランナーに応募したのは、前回の東京オリンピックに関わった父の娘として走り、その姿を92歳になった父に見せたいという想いからでした。


実際に、
1964年の東京オリンピックの開会式を観て、
2020年の聖火ランナーに選ばれた人がいる。

そして、
私は、ドラマを観て、
東京オリンピック開会式の日に生まれた、
五りんの娘はどんな人生を送っただろうと、
想いを馳せる。

近現代の歴史的事実を題材としたドラマの、
虚実皮膜に思いを致すところがありました。





【シマにはまりました】

私は、この物語の主人公たち、
金栗、田畑、志ん生(孝蔵)、五りんに
あまり感情移入できなかったんですね。

( 五りんは、その後、
  どんな人生を歩んだのか?
  なんだか想像できない、
  それはために創られた登場人物みたいに
  なってしまったからでは? )

一方、
シマにはとても心を持っていかれました。




だから、
増野氏(ついに名前なし・笑)とりくの
戦中・戦後が一切描かれなかったのが、
物語にぽっかり穴が空いているようで、
不満があります。





【女性アスリート】

女性アスリートの発言の変遷が大変興味深いものでした。

・自らの欲するままに走り始めたシマ

・同性に「あなた、ご幸福ですか」と問う、二階堂トクヨ

・日本中の「頑張れ」を背負って泳いだ前畑秀子

・東洋の魔女谷田さん
「勝ってよかったね」ってみんな喜んでくれたけど、自分には「あんたたちのためやない、自分のためや」って、そう言い聞かせていました。人のために、できますか?(第45回いだてん紀行)




【まーちゃんが夢見た選手村】


■東京オリンピック選手村の「インターナショナルクラブ」という名の小さなコーナーで、
50日ほどのアルバイトをした女子大生の記憶

・「村の中には無料の循環バスが双方向にゆっくりと走っていて、どこでも乗り降りができます。自転車や傘も十分にここかしこに用意されていて、どこから使ってどこに置いてもいいのです。」

 ( 映画東京オリンピックを観ると、
   傘は和傘で、外国選手が差していると、とても趣がありました。 )

・コンゴから、たった二人で参加した、ヨンベとウランダ。
 英語もフランス語も話すエリート。
 「僕たち二人、パリに留学中で、語学や社交など心配ないものが派遣されたんだ。
 僕たちの使命は、競技に勝つことではなく、僕たちの国を世界中に紹介することなんだ」

・冷たい態度のチャスラフスカ
 「(周りにいる女性たちは)ヴェラのお世話についているのではなく、ヴェラが亡命しないように、よその国の人と危険な会話をしないように見張っているのよ。政治的にはチャスラフスカは危険分子なの。民主化運動に加わっているから。チェコとしては、オリンピックに出したくないけど、世界がそれでは許さないから、厳重に警備をつけて出しているのだから、話しかけたりしたらヴェラが困るのよ」


映画東京オリンピックにもちらっと映っている、
ヨンベ、ウランダについては、
ドラマの中の描写とは印象が異なり、
アスリートというよりは、
国を代表する外交官という感じで、
現実のお二人は、
ドラマの中の四三・弥彦に重ねるには立場を異にするようにも感じました。

ヨンベさん、ウランダさん、その後どんな人生を歩まれたのか。
おふたりともIOCのデータでは没年が記載されていない。
ご存命なのか、どうか、気になります。

https://en.wikipedia.org/wiki/Republic_of_the_Congo_at_the_1964_Summer_Olympics
https://www.backstage.com/casting/japanese-tv-series-307527/

LEON YOMBE
https://www.olympic.org/leon-yombe
https://en.wikipedia.org/wiki/L%C3%A9on_Yombe
https://www.olympedia.org/athletes/66318

HENRI ELENDE
https://www.olympic.org/henri-elende
https://en.wikipedia.org/wiki/Henri_Elend%C3%A9
https://www.olympedia.org/athletes/66303



gettyimagesで見つけた、ウランダさんの写真

コメントは、
選手村でトレーニングするコンゴのウランダ(1964年9月24日)としか、
ありませんが、
カメラに背を向け、腰に手をあて、ウランダを見ている、
コンゴと背に書かれたトレーニングウェアの男性は、
ヨンベさんに決まっているではないですか。

写真をよく見ると、
高跳びのバーを越え、宙に浮いているウランダさんは
靴を左足だけに履いているのです。


お二人は、私にとって、どこか、ミステリアスな存在になりました。





【各回の感想】

第1回「夜明け前」





第8回「敵は幾万」

四三が、
日の丸のついた運動着を渡されるシーン。

ここは撮り直しになっていると思われますが、

運動着を渡す小僧さん(*)の笑顔が
とても素晴らしかったので、
あれが無くなってしまうのなら、
とても残念です。

( 撮り直したものを観ました。
  小僧さんの笑顔はそのままでしたが、
  カット割りを変えているせいか、
  シーンの雰囲気が少し変わった気がしました。 )

(*)字幕から推測すると、
黒坂辛作の息子、勝蔵らしい。
(演者 阿久津慶人)


第11回「百年の孤独」

マラソンしてみたら、世界記録が出てしまった、
日本で一番足が速いから、世界でどんなものか試してやる、
そんな無邪気な気持ちで出かけていった、オリンピック。

痛快男子三島弥彦が
ストックホルムで感じた百年の孤独、
これは、
近代オリンピックを最初に経験した彼だけが実感できた、
孤独な感慨であることがよく分かりました。

第14回「新世界」


第19回「箱根駅伝」



第26回「明日なき暴走」
日本女性初のオリンピアンを美しく描いた素晴らしいラストシーン。


でも、
「あなた、ご幸福ですか」という質問には、
なんだか恐ろしさも感じています。
四三はオリンピックでメダルがとれなくても
不幸せではなかったことは既に描かれている。
男性と女性は違うのだろうか、
前畑秀子はどうだったんだろう。

二階堂トクヨは、シマにも同じ質問をしたことがあり、
(第20回「恋の片道切符」)
彼女が自分自身に問い続けているフシがある。

「明日なき暴走」という題名には、「Born to Run」という意味も隠されているのですね。
 https://www.oricon.co.jp/news/2151061/full/
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%98%8E%E6%97%A5%E3%81%AA%E3%81%8D%E6%9A%B4%E8%B5%B0_(%E6%9B%B2)

放送の翌日にシベリアを買いに行ったのも良き思い出。


第31回「トップ・オブ・ザ・ワールド」

「オリンピックとは」が、
最後の永田市長の発言も含めて、
45分に詰め込まれている。

俺は、日本人だ!
I am Japanese-American !
I’m Irish-American !
I’m Afro-American!
と、口々に叫ぶシーンには感動しますが、

( みんな違ってみんないい、って言ってるのに、)

「同胞のみなさん」とか言い出す人が現れるところまであるのがこのドラマ・笑。

オリンピックとは、

・浮かれてしまって、似合わないミュージカルシーンをやってみたりする・笑
・ちょっとした体調の狂いで、一生後悔するようなことになることもある。
・田畑と黒人の守衛さんは別に心が通いあったわけではない。でも何週間か同じところで過ごすことで生まれるものはある。
・四三が水浴びを始めたように、オリンピアンの活躍に刺激を受け、走り出す人がいる。




第32回「独裁者」


第36回「前畑がんばれ」


第37回「最後の晩餐」


第39回「懐かしの満州」

つまんないこと言いますと、
再放送時は、
1961年病床の志ん生を演じるたけしの金髪が気になった。
今の視聴者は忖度しても、
10年後のお客は騙せないのでは。

第41回「おれについてこい!」

2020年7月の再放送では、大松監督部分のカットを戻したようです。


第44回「ぼくたちの失敗」


第46回「炎のランナー」

「世界平和に背を向ける卑怯者だ!」

(この発言は実際に田畑が執筆したものからの引用かもしれませんが、)

ドラマを観てきた感想として、
彼はどこまで本気でそれを言っているのかと思ってしまう自分もいます。


最終回「時間よ止まれ」


ふたたびストックホルムを訪れた、
本物の金栗四三の映像が流れました。

一度は観てみたいと思ったものを目にすることができましたが、

いだてん紀行でなく、
ドラマの中でそのまま使われたのは、
観る側として、
瞬間、ドラマの世界から抜け出てしまうような、
少し醒めてしまったところもありました。

インタビューのところからは、
ドラマに戻ってもらったほうがよかったような。

たぶん、
中村勘九郎が演じてきた金栗四三は、
その映像とはちょっと違う雰囲気な気がするのです。
1年間ドラマを観てきた私は、
史実とずれていても
それが観られれば満足すると思うのです。

そして、
本物の金栗四三が語った言葉を、
ドラマの中の志ん生が引き取って、
大長編ドラマのサゲにして、
幕が下り、
その裏で、
志ん生を演じたビートたけしが
おどけたポーズで締める。

史実とドラマと現実が、
ないまぜになった終わり。

作りての意図だったかもしれませんが、
私は少し混乱したまま、
観終わることとなりました・笑





#いだてんの良いところを語ろう タグに
はまっていたこともありました・笑。

このようなこともあったと記録に残しておきたい。





2020年5月に、
NHK国際放送「NHKワールド JAPAN」で放送されたワールド版 【IDATEN】
再編集されており、
日本とオリンピックと描いたドラマとして
とても好かったです。















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2021年07月18日

20200812 【TV】 徹子の部屋 平野レミ



「ねえ、逝っちゃった、逝っちゃった、逝っちゃった、死んじゃった」


最初に映ったときから、
平野レミさんは、唇をへの字にして、哀しげな顔をしている。

カメラを向けられれば、
ドキュメンタリーに登場する素人でも、
普段とは違う顔付き、話しぶりになるものだ。

こんな本気の悲しい表情をテレビで素直に出せる人。

黒柳徹子も鼻を啜っている。

二人の息子が立派に育ち、それぞれ家庭を持ち、孫もいて、
世の中の一般からみれば十二分に幸せと思える人が、

「心の支えが、なんか、ふと考えると誰もいなくて」
「黒柳さんはどうしてます、心の支え」
と、
誰あろう、「トットひとり」という著作もある、
黒柳徹子に尋ねる無邪気。


ふっ、と笑って、
「仕方がないわね」
と黒柳徹子が答える。

誰もいなくなってしまっても、仕方がないのだ、
というのが、黒柳徹子の答えだと思う。

それでも平野レミのために言ってあげたことは、

「一生涯愛してもらったっていう、つもりで生きていけばいいじゃない

「心の中で、
 私は和田さんに愛してもらったし、愛しましたっていうのがあれば、
 生きていかれるんじゃない。

「そんな色んなこといらないじゃない


(あなたは十分に幸せなのよ、と言いたかったのか、どうか)






平野レミを相手に、
決められた時間内に番組をまとめられるのは、
黒柳徹子と後藤繁榮(しげよし)アナウンサーだけ・笑





・和田誠が黒柳徹子に平野レミのことを「これから嫁になるかもしれない人」と言った件

これからも、黒柳徹子と平野レミは、
機会があればこのエピソードを語り、
和田誠はもう反論ができないから、笑
このことは、歴史の事実として定着するだろう。

和田誠に代わり、追悼記事からの引用を残しておきます。

「追悼・和田誠さん 妻の平野レミさんとは1週間で結婚、紹介したのは久米宏さんだった」
  https://dot.asahi.com/wa/2019101100103.html
  (内容は、週刊朝日2014年4月18日号からの採録)

久米宏が平野レミと一緒に番組をやっていたので、
和田誠が紹介するよう頼んだら、
久米宏「やめときなさい
知り合いのディレクターは「紹介してもいいけど、責任持ちませんよ

(記事表題では、久米宏が紹介したとしているが、
 記事内では、知り合いのディレクターが紹介したとも読める。
 過去の事実とは曖昧なものだ・笑)


平野「和田さんさ、最初のご飯のときTBSで私のこと待っていて、そのとき通りかかった黒柳(徹子)さんに「これから嫁になるかもしれない人が来るんだ」って言ったって。
和田「それは、黒柳さんのつくり話。
平野「そうなの?
和田「黒柳さんと会ったことは確かなんだ。「何してんの?」って言うから、「ちょっとデートがある」とは言ったと思う。でもそこからはあの人の幻想というか。

黒柳徹子が、
「私、運命のふたりが最初に出会う直前に居合わせたんだわ、素敵」
と思ったことが、「幻想」につながったのなら、
それも、さもありなん・笑。

歴史には「通説」と「異説」が存在するのです・笑


posted by inatt at 20:39| Comment(0) | 感想など・TV | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年07月17日

【ドラマ】 刑事コロンボ Columbo 各話の感想


 
2020年4月から、NHK BSプレミアムで再放送が始まったので、
自分用の無駄書き

(wikipediaリンク)
(imdb)



【日本語版の素晴らしさ】

・吹き替えの翻訳、演出、演技が、
オリジナルに忠実なだけでなく、
日本の視聴者に向けた、
時には一歩踏み込んだ味付けを行っている。

初放映当時、
そのころすでに耳なじみのない、
「よござんす」とかが
子供心にも新鮮な物言いに聞こえたが、

よく考えると、
70年代ロサンゼルスとは不似合いで、
あくまでも、
昭和40年代の日本で観て面白い、
を追求した吹き替え版制作なのだと思う。

コロンボの言葉遣いは、
捕物帳の岡っ引きの語り口と思えばよい。

実現しない仮定だが、
オリジナルそのままであることを第一にした
吹き替え版を作ると
オリジナルの面白さが
かえって日本の視聴者には伝わらない、
ということになるのかも。

でも、日本以外でこのドラマを観た人に、
日本の「コロンボ」は、
オリジナルと異なる味わいが時に楽しめるんですよ、
と語ってみたい・笑。

( 翻訳 額田やえ子 )


【倒叙物の主役は探偵でなく犯人】

・コロンボに登場する犯人の動機は、
それっぽく設定されていても、
物語上は重要でないことが多く、
とにかく殺すことが物語の始まりですが、

それでも、
私の記憶に残るエピソードは、
「別れのワイン」「忘れられたスター」など、
謎解きよりも、
犯人や周りの人たちに感情移入できるものです。

倒叙物の主役は犯人で、
肝はその心情描写であり、
犯人が殺人という悪行と引き換えにしても執着しているものが、
単に地位やそれに伴う金だけでないことが
上手く描かれているエピソードを面白く感じます。


【コロンボの職業意識】

・コロンボの職業意識は、
殺人犯を捕まえることを唯一の使命としており、
捜査姿勢は冷徹なもので、
犯人に共感することはなく、
犯人の気持ちはほとんど考慮していないと感じています。

それは、「別れのワイン」や「忘れられたスター」でも、
基本的に同じと思っています。

犯人の状況や心情に心を寄せているのは、私たち視聴者。

コロンボが犯人を慮っているように見えるとき、
吹き替え台本がうまくそう仕向けているところがあると思います。


【各話の覚書】

12
アリバイのダイヤル The Most Crucial Game
( https://www.imdb.com/title/tt0068402/ )


15
溶ける糸 A Stitch in Crime
( https://www.imdb.com/title/tt0069900/ )


初めて観たとき、
子ども心に、体の中で糸が溶けるということに恐怖を感じた。
( 一方、動機となる犯人の心情とかは理解できていなかったと思う )

16
断たれた音 The Most Dangerous Match
( https://www.imdb.com/title/tt0069906/ )

「お気の毒だが、縦から見ても横から見ても明らかなんだ」

17
二つの顔 Double Shock
( https://www.imdb.com/title/tt0069904/ )

子どもの頃、この殺害方法を本エピソードで知った。
なすすべなく、こんな簡単に殺されてしまうことが恐ろしかった。

溶ける糸もそうですが、
初回放送の頃は、
あまり内容を理解できておらず、
殺害方法だけよく覚えているみたい・笑

倒叙方式の物語に初めて触れて、
人を殺す意思を持った人の描写に
子供心に恐怖を感じていたのかもしれない。

ペック(ジャネットノーラン)さんとコロンボのやりとりは、
コロンボが本気で失礼なのか、わざとなのか、
もうひとつ伝わってこなくて、
空回りぎみな感じがします。

ペックさんがパリス兄弟を育てたという台詞もあったので、
彼らの関係性ももう少し深く見てみたかった。


19
別れのワイン Any Old Port in a Storm
( https://www.imdb.com/title/tt0069901/ )

面白いと感じた、一番古い記憶のコロンボ
 http://inatt.tokyo/article/476695740.html
 (NHK初回放送 1974年6月29日・wikipedia情報)


21
意識の下の映像 Double Exposure
( https://www.imdb.com/title/tt0069903/ )

サブリミナル効果を知った作品。
こうしてみると、
いろんなことをこのシリーズで教わっている・笑

最後のシーンで、
声を出して笑いながら、左目からぽろり涙を落とす犯人。

27
逆転の構図 Negative Reaction
( https://www.imdb.com/title/tt0071348/ )

「このコート、もう7年も、着ておりまして」
「まあ、気の毒にね」

「貧乏は恥にあらず」

「それじゃつまり、変装して、お仕事中で」

(コロンボのコートを見たときのシスターの台詞は、
 原語が面白いです。
 "Oh, that coat! (舌打ち3つThat coat, that coat, that coat...”)

(このシーンのコロンボの表情が大好きです。
 どんな有名人・成功者とも堂々と渡り合う彼が
 とてもせつない顔をします。
 ウィークリーさんに、
 車と運転をどんなに皮肉られても、
 いい証言がとれればニコっとしてるんですけどね。)




「お隣のコッカースパニエルに惚れてたんですねえ」

(不釣り合いな恋ですねえ・笑 − アメリカン・コッカー・スパニエルのお姿


29
缶詰買ってメキシコに行こう 歌声の消えた海 Troubled Waters
( https://www.imdb.com/title/tt0072806/ )

客船乗客として場違いなコート姿のコロンボ、
何度も話題に出るが登場しないコロンボ夫人、

今回は、プライベートなので、以下の発言は本気のもの・笑
「あれ、遊び過ぎでね、時々調子に乗るんですよ」

いつもと違って、
とても明るい音楽で終わります。

初回放映(1976年1月3日・wiki情報)時、とても愉しく観たのを覚えています。

鼻歌で「ダンジガーさん~」と歌いながら迫るコロンボ、
原語ではただの鼻歌、
日本語版制作チームも脂がのったお仕事ぶり。


32
忘れられたスター Forgotten Lady
( https://www.imdb.com/title/tt0072803/ )

私が一番好きな回
 感想: http://inatt.tokyo/article/459482045.html


36
魔術師の幻想 Now You See Him
( https://www.imdb.com/title/tt0074330/ )

「これ燃(も)しちゃってもいいですよ、まだうんとこさあるから。

「お気の毒ですが、完全犯罪なんてものはないんだよ。それこそあなたの幻想ですよ。

原題の
Now you see him
は、手品関係の言い回しと聞いていましたが、
私の英語力ではよくわかりませんでした。
DeelLに訊いてみたら、「ご覧の通り」と答えてきて、
なんだか、すとんと腹に落ちました・笑。



(エンディングで流れたのは、ダニーが歌っていた「シャレード」。)

40
殺しの序曲 The Bye-Bye Sky High I.Q. Murder Case
( https://www.imdb.com/title/tt0075864/ )

「私はこの仕事が心底好きなんです」

天才クラブでなく、
天才と凡人がともに所属する推理クラブとかクイズクラブのお話にして、
天才だが人の気持ちがわからないとか、
凡人だが地道に正解を見つけられるとか、
幅のある複数のキャラクターが登場すると、
もっと面白くなるような気がします。

「ゆうべ、お宅に伺った時、あたし、傘間違えちゃいましてね」



もし、今あえてレコードプレーヤーを購入することになったら、これにしよう。


53
かみさんよ、安らかに Rest in Peace, Mrs. Columbo
( https://www.imdb.com/title/tt0097088/ )

子どもの頃、
旧シリーズをNHKで観ていましたが、
次第に、
コロンボが犯人を見下しているように感じ始め、
それが好きでなく、
コロンボ作品をだんだん観なくなりました。

また、
私は、倒叙ものの主役は犯人だ、という考えで、
新・刑事コロンボの問題点は、
犯人ではなく、
コロンボが主役になっていることだと感じています。

この回も同じことがいえて、
主役然としたふるまいで、
こんな手管をとる捜査官に共感することは私には難しい・笑。

(現実感のない、奇矯なキャラの捜査官を主人公にしたお話なら
 わかるのですが)

(この回で平手打ちされるのも彼に焦点をあてたお話だから)

(多くの人は、
 よれよれのコート姿を浮浪者と勘違いされて
 切ない顔をするコロンボを愛していたと思います)


しかし、今までにない新しいことに挑戦しているという意味では
このお話は嫌いじゃありません。



「録画を止めて」→「録画再生を止めて」


60
初夜に消えた花嫁 No Time to Die
( https://www.imdb.com/title/tt0103987/ )



65
奇妙な助っ人 Strange Bedfellows
( https://www.imdb.com/title/tt0112705/ )

マクベイはレストランの入り口の電話から
コロンボに連絡しようとするが、
「out of order」のメモが貼り付けられていて、
使うことができない。
だが、
コロンボは急に呼び出されたはずなのに、
迷うことなくメモをはずして、
その電話を使った。
つまり、
綿密に準備した、しめしあわせての行動だ。

フォテーリのほうから、
このような面倒をやりたい動機はないので、
すべてはコロンボから持ち掛けたと考えられる。

( そうしないと、
  フォテーリがマクベイを消してしまうかもしれないと
  コロンボは懸念した。)

警察官がマフィアと取引したとバレないように
細心の注意が必要だ。
イタリア系だからこそ、
マフィアがらみはもとから気をつけているのだろう。
イタリア語が「まるっきり駄目なんです」とは
そういうサインだ。
さらに、
お互いのことは、以前から、
イタリア系世間の噂で知っていたのではないか。

フォテーリ「あんたの偉大な知性と忍耐力はつとに聞き及んどる

 ( とぼけても、あんたのことは知ってるよ )

コロンボ「そちらのも聞き及んでます

 ( こっちだって、あなたの組織の行状はよく把握しています )


最後のやりとり、

「チャオ」「イタリア語でさよならですね?」
「そうだよ、元気でな ( Get out of here. Take care.) 」「チャオ」
とは、

「じゃあな」「それってもうこれきりってことでしょ」
「うるせえな、元気でいろよ」「そちらも」

というやりとりで、
今後はお互いもう知らない同士だということ。

怖・笑。


67
復讐を抱いて眠れ Ashes to Ashes
( https://www.imdb.com/title/tt0144141/ )

遺体と一緒にダイヤモンドを火葬しても燃え残る

刑事コロンボシリーズで教えてもらった、最後の知識になるかもしれません。

子供の頃と違うのは、自分でも調べてみたことです。

780度で焼くとダイヤモンドは燃えない。

もっと高熱で焼くと燃やすことができるそうです。






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2021年07月10日

【ドラマ】 ライオンのおやつ 2021年 (途中の感想)



最期まで、ちゃんと生き切る




2021年、BSプレミアムで放送されたドラマ
私は原作未読です。

(1)

チョココロネを頭から食べている人も、お尻から食べている人もいました。

チョココロネをたべるのどっちから


(2)

「腸に春滴るや粥の味」(夏目漱石)
粥有十利(しゅうゆうじり)」

 粥は体の中に滴る


タケオを演じたのは綾田俊樹


(3)

死は、それまでいっしょに生きていた人たちから切り離されることだから、

「先に行って待っています
「後から行くから

という、待つ場所、行く場所としての「あの世」という考えが生まれるのかなと思いました。








おやつは、日々の朝餉夕餉とは別のもので、
それがなくとも身体を維持することに問題はない。


バナナ
ホットケーキ
ハウスのプリン
イチゴ砂糖がけ
コーンに乗せたソフトクリーム
焼き芋(蒸芋)
金平糖
ポン菓子
グレープフルーツを半分に切って砂糖をかける
寒天
醤油をかけて焼いた玉蜀黍
りんご飴





ホスピスのリクエスト食(サラメシ)
 http://inatt.tokyo/article/454635995.html


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2021年07月04日

大河ドラマあるある



観る人が運命を知っているからこその感慨。


「いつか、必ず」は、もう会えない。

( 青天を衝け 第20回 土方歳三 )


「無事に戻れば、共に励もうぞ」

( 青天を衝け 第21回 小栗忠順 )


「故郷に帰ったら、自慢する」

( いだてん ラザロ ) 


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2021年06月29日

2021年4月から6月までの呟きの記録 (作りかけ)










私にとって、いろいろ気づかせていただいた発言だった。
・オリンピックは「ビジネス」である。
・「アトム」は、どのようなことを訴えた作品のなかでどのような役割を与えられたキャラクターだったか
・「アトム」を「アスリート」「スポーツ団体」に置き換えて考えてみる。


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2021年06月26日

【ドラマ】 生きるとか死ぬとか父親とか 2021年



今の自分はこういうドラマを求めているなと感じた。





第5話


第7話



原作を読んでいませんが、7話はオリジナルだそうで、
とても印象深いところがありました。

「それは明らかに父が撮った写真ではなかったわけで」
とは全然思わなかったので、
私はまだまだ修行が足りないらしい。

誰にも話さない秘密はある
言わないことがあるからといって友達ではないということではない

お互いの考えを「ぶつけあった」のでも、
「受容」したのとも違う、
対話が印象的でした。

北野もトキコもとても強い人ですね。
親友が不倫が嫌いなことをよく知っている。でも、とか。
父の今のことは、やはり友には語らない、とか。
吉田羊と中村優子だからなあ・笑、
ただの会話劇でも、人間的な強さが醸し出されてる。

あと、
國村隼の、
ひょうきんさとか自由奔放は表面で、
本当はよく分かっているけど、
知らん顔で、気にしてない風を
あえてしてるような、怖さ・笑。


第11話



第12話

今の自分はこういうドラマを一番求めているなと思えた。

そんなドラマを作ってくれるのが、
テレビ東京のドラマ24とは、
失礼ながら、不思議な感じもするけど、
NHKでなく、
民放のゴールデンタイムでもないから、
それができるのなら、
自分にとって貴重なドラマ枠だ。





posted by inatt at 09:29| Comment(0) | 感想など・TVドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする