2022年08月31日

私の履歴書 山崎努



僕はちょっと書き過ぎたようだ。





日経の2022年8月の「私の履歴書」は、山崎努氏。



独特な文章、人生を振り返る鮮やかな描写。
全31回の連続ドラマのように語られる人生を
毎日、息を詰めるような思いで噛み締めるように読んでいる。

(1)
憧れている役はあるが、役は自分では選ばない。
人生と俳優業は似ているという。

(2)
子供の頃の記憶、
匂いと色。

(3)
「記憶とはやっかいなもので、思い出すたびに新しいものがつけ加わる。変質もする。美化されるものもあれば、汚されるものもある。」

(4)
母があえて語らなかったことをあえて調べず、
時の流れに埋もれさせる。

( しかし、NHKのファミリーヒストリーのスタッフが駆けつけるのでは・笑
  ウネモト先生の件も含めて )

(5)
実人生の中にも「演技」がある。
名優の演技の原体験。
その行動が「演技」だったとしても、その刹那の背景に前提や蓄積はあると思った。

(14)
「だが、あの若造の憎悪、混乱、恐怖、つまり青臭さはもう今はない。」

(16)
芥川比呂志が昂奮の表情でステージに上がってきたのは、
2手続けて打ったことを素晴らしい芝居だと感じてのことだったのか、どうか。

( テレンス・ナップ )

(24)
(山田太一氏の出演依頼を)「次の役は?と待っている。」


(30)
そうか、そういうことか。受け入れるしかない。



















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2022年08月30日

【ドラマ】 アイドル 2022年



NHKのドラマ ( 20220829・89分特別版 )

・空気、めし、ムーラン
・純烈の出オチ
・「志望は、ダンサーですか、シンガーですか」「スターです」
・うちの劇場の売りは、「エロ」だ
・テンツルテンツルテンツル...(チリンチリン)不合格!
・徹夜明けの牛乳
・でっかい戦争にでもなって、景気よくなってもらわねえとな
・これからのムーランの売りは「エロ」じゃなくて「可愛い」だ
・こんな子どもだましを本当に続けていくつもり?
・鋭いね、あの人も
・恋愛禁止だけど結婚禁止じゃないでしょ
・あなたはみんなのものですから
・ショウも劇場も不要不急である
・劇場を開け続けることに意味があるんですよ
・元演劇青年で作家志望の検閲官殿、台本を自ら書く
・あんなのは売れないね、うますぎて退屈だ


(50年後にAKBもドラマになるのだろう。アイドルを欲する世相とはどんなものか)


(「ひよっこ」で戦後、女子社員寮の料理人でアコーディオンを弾いていた和夫さん(陰山泰)が、ムーランルージュにいて、トランペットを持ち指揮をしたり、戦後はオルガンを弾いていました。そういうひとりの男がいるような気がしてきました・笑)
(「ブギウギ」では昭和13年に笠置シヅ子の横でトランペットを吹いていた・笑 20231123追記 )

(朝ドラ「なつぞら」の岸川亜矢美(山口智子)のことを思い出した。
 ムーランルージュ新宿座の人気ダンサーで、
 戦後、新宿でおでん屋「風車」を開店し、戦災孤児の咲太郎を育てた。)





こいつらはまだ何も完璧にはこなせていない
だがな、できるようになろうと頑張ってる
客はそれを一緒になって応援する
そうしたくて金を払うんだ





( [アイドル]『ようこそ新宿』フルバージョン ステージショー 古川琴音×山崎育三郎×愛希れいか×田村芽実 ほかメインキャスト総出演 | 特集ドラマ | NHK
  https://youtu.be/CqBNwDk7WY4

  このシーン、外では、焼夷弾がしだれ花火のように降っている。 )


( 佐々木千里 )

( 明日待子 結婚後の名字は須貝 )

( 美空ひばりとムーラン )




■団塊の世代の幸せ

20240103追記

20231231紅白歌合戦の伊藤蘭と親衛隊

明日待子のファンたちの青春と比べて、

彼らたちのなんと幸せなこと、

と、このドラマのことを思い出しました。

長い人生で戦争を知らないで済むことの幸運。





NHKのことだから、親衛隊の皆さんにもリハーサルがあったのではないかと、
根拠なく想像している・笑




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【ドラマ】 善人長屋 2022年



NHKのドラマ

( 原作は読んでいません。
  wiki で、なかなかなネタバレを見てしまった・笑)


とても面白い。テレビドラマってこうあって欲しいと思うような。

気楽に楽しく観ることができて、心に触れるような場面も多い。


時代劇って、現実から離れた絵空事だからこその

面白さや趣向があるのだと再確認しました。


加助(溝端淳平)が主人公だと思っていたら、

お縫(中田青渚)が中心のようですね。

まんまドラキュラ映画に出られるような綺麗な歯並びの八重歯が印象的な女優さん。


(3)「抜けずの刀」



お侍の刀の手入れについて、疑念を感じたので、
もっとホラーな真相が頭に思い浮かんだ。


(4) 「嘘つき紅」

悪党の娘が人助けをしようとして、
詐欺のテクニックを学ぶスタイル。
一方で、
「嘘は心を淋しくさせる」とも。

いつばれるかとどきどきしながら観た。
作り手の思惑通り・笑。

騙りの夫婦が依頼を受けたのは、
お縫の頼みだからではなく、
妻が身重の夫婦の騙られたつらさが分かるから。


(5) 「犀の子守歌」

LGBT時代劇。

錠前屋の腕前はまだ見せていないのに、
鰻さばいて、舟漕いで、笛吹いて、善人加助が最も有能なのでは。


(6) 「雁金貸し」

糸と竿が丸見えの人魂が好かった・笑

加助って働いてないよね・笑

( 手妻 )


(7) 「夜叉坊主」

加助は夜、働いていました・笑

「柳沢慎吾様とは、台詞に必ず「あばよ!」を入れる契約となっております」(NHK)


(8) 「野州屋の蔵」



善人長屋の住人が長屋に住むまでの人生、
お縫のこれからの人生、
おたまのこれからの人生、

善悪の二色に簡単に分けられない、
単純な世話物ではない物語を堪能しましたし、

登場人物たちのこの先の人生にも思いを馳せました。



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2022年08月25日

【TV】 義経のスマホ 2022年



俺のやることにいつも反対していた人が俺の身代わりになって死にました。
なんでですか。






(大河より朝ドラより何より、
 放送時間あたりの手間とお金がかかってるNHKコンテンツだと感じる・笑)

( wiki )


スマホ(とその周辺のサービス)は、
人間の何かをよく映し出すんだなと感じさせてもらいました。

本作は、スマホを使った仕掛けだけでなく、
脚本・スマホに表示されているものからの人物描写が秀逸だと思います。

(企画・演出 田中涼太 脚本 竹村武司


・「戦の勝敗占い 扇チャレンジ」

   https://movie-a.nhk.or.jp/sns/yHB/t9k0s7u1.html


・シャナのヘッダーの遷移

「リアルでもネットでも居場所がない人」

「意識高い人たちに囲まれて疲弊気味」


・ネット民
 
 平氏の田中

 宅磨為久
  https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%85%E7%A3%A8%E7%82%BA%E4%B9%85


・ゲタ子への相談

仲間が自分についてきてるか心配です(モーニング)

俺のやることにいつも反対していた人が俺の身代わりになって死にました。なんでですか(バチャ牛のシャナ)

・フミっ!「義経のスマホ」の向こう側とは?
  番組ディレクターがそっとつぶやく“舞台裏”

  https://www6.nhk.or.jp/nhkpr/post/original.html?i=34544

  「頼朝や鎌倉御家人たちは、現代の“意識高い系”」
  ゲーム好きだった義経が4話以降使うアプリが変わる









・夏草の陣

頼朝・政子パートが増えて、更に説得力増したお話になっていた。

 瀧本美織の北条政子が好かった。

現代の家族や会社や世間で起こっていることと、
頼朝・義経の周りで起こったことは同じようなことだと・笑

頼朝と坂東武者たちは、サロン「源氏」のメンバーとは言い得て妙。

他人に「ですます」で話す義経

・サロンが崩壊しないよう、アジャストして、アグリーして、夢中に生きると口にする

・写真の流出には気をつけましょう。




NHKプラスを人気コンテンツ総動員で推していた、
2022年8月のNHK。(という覚書)





20230208追記 信長のスマホ

このシリーズ、最初の「光秀のスマホ」が2020年の秋、
それからスマホの内容も変わるんだなあと感心

ショートムービー
リモート評定

( 直接顔をあわせないコミュニケーション不全はシリーズで一貫しているかも )



posted by inatt at 21:58| Comment(0) | ・感想など・TV・NHK総合 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年08月08日

【将棋】 永瀬拓矢「 2万時間あればかなり良いところまで行く」



20200112記

20200112放送のNHK・将棋フォーカスでの永瀬拓矢2冠へのインタビュー


どれくらい勉強すればトップになれる?という質問に、


「2万時間あればかなり良いところまで行く」
「6年間毎日10時間をやれば、まあ、
ある程度いいところまでいくんじゃないか」

1日10時間で、年間3000時間、
6年くらいで、2万時間は大概いく、
とのこと・笑

1日10時間で、年間3600時間と言ってないから、
有難いことに、
週1日休むことは認めているようだ・笑
いや、
週1日は対局で勉強できないだけで、
365日全部将棋なのかも・怖

この回答で分かることは、
自分がどれくらいの時間を割き、
どれくらい成果があったか、
自己評価して、把握している、ということ。

「最近、まあ具体的な数字で、分かってきたんですけど、
歳を重ねるにつれて」

漠然とした努力は努力でないのかも・笑


一番意識している棋士は、藤井聡太。

「まあ、大きなことは言えませんけども、
まあ、そうですね、
藤井聡太さんが今後必ず台頭してくると思うんですけど、
その藤井聡太さんと良い勝負をしたい。
藤井聡太さん、別格中の別格なので、
将棋を教われば、こちらが得ることばかりなんですね。
彼は絶対止まってくれませんので、
こちらも一生懸命走り続けなければいけない、
それはとても刺激になることではあるので、
それをプラスの材料に変えて
一生懸命走っていきたいなと思っています。」

タイトル2冠保持者が、
当の藤井氏と毎月研究会をしていて、
実際に頻繁に将棋を指している相手のことを
別格中の別格と評価していることも
相当な驚きですが、

この話で一番恐ろしいのは、
自分よりも、10歳年下の人を別格ととらえて
(精進の)刺激にすると言っており、
(67歳くらいまでやってみたいゲームを我慢するといっているので)
あと40年くらい今の努力を継続する気満々なんですね・笑

人間、努力しなければ始まらないと思いました。





20210919追記

■実は年間5000時間、1日13時間

( いいところまで行くには年間3000時間、自分は藤井さんレベルにいくために5000時間? )

【羽生善治×永瀬拓矢】将棋研究2.0 第71期王将リーグ特集

  https://news.livedoor.com/article/detail/20882289/

黒沢(怜生六段)先生が解説時に永瀬先生は将棋の勉強を年間5000時間、それを20年間されていると話しておりました。計算すると1日13時間を超えるぐらいになります。さすがに盛ってるかなと思ったんですけど、永瀬先生なら本当かも…と信じてしまうのですが、実際のところどうなんでしょうか?
羽生 13時間…!
永瀬 計算してみましょうか? 1日13時間いっているか、ですよね。ちょっと時間もらえれば…。
羽生 本当に考えている(笑)。
永瀬 体感としては若干足りていない気もするんです。……(計算中)。
羽生 寝てる時間とご飯食べる時間ありますよね!? 司法試験とかを受ける人でもさすがにそこまで勉強しているかわからないですよね。
永瀬 13時間まではいってないかもしれません…。ただ、藤井さんはそれにかなり近いと思います。すごい方なので…。
羽生 逆に丸一日全く将棋のことを考えない日ってありますか? 駒に触れなくても頭の中で考えることはできると思うんですけど、今日は丸一日将棋のことを考えなかったなーという日って今までありましたか?
永瀬 睡眠時間を除いて丸一日というのは今までは…。3時間くらいはありそうなんですけど…。
羽生 出かけなければいけないとか用事があるとか、そういう日もありますよね。
永瀬 そういう日もありますが、そういう環境に数年なっていないような気もします。移動日とかもできるだけ朝練を入れるようにしているんですけど、そういう日は10時間にも及ばないような気もします。

コピペご容赦。

・丸一日将棋のことを全く考えない日はない。

・13時間まではいってない。藤井聡太はかなり13時間に近い(はずだと考える)。


■「続けられることを続けていく」(20210923)


「基本的に「やろう」と思ってやると、反動が出ます。ダイエットだとリバウンドという言い方をしますけど。(努力しなくなる)リバウンドがあると思うので、背伸びをして頑張ろうとするんじゃなく、ありきたりですけど続けられることを続けていく、徐々に増やしていくという感じです。一時の効果は反動を生むだけなので、自分にとってプラスだと思えることを積み上げていくことが大事なんだと思います。目に見える課題は手を入れた方がいいですが、それ以外は地道にやっていくしかないですね。本当に競技人生は長いので、一時しか続かない勉強法は自分にとってよくないと思います。」

https://times.abema.tv/articles/-/10000868


■「銅色の旗を掲げたい」(20220610)

「才能」「努力」「頑張る」「できる/できない」



永瀬拓矢王座、僕が掲げる旗は銅色 「少数派の子どもたちのために」

 (有料記事)https://digital.asahi.com/articles/ASQ695TL0Q67UCVL03D.html


多数/少数ではなく、誰にも「しかできない」「ならできる」が各々あるのだと思いました。
 そして、それに向かって、一日一日「継続」すること

 「かべむししかできません






20200624追記

20200623の第61期王位戦挑戦者決定戦で、藤井七段と対局し、
敗れた後のインタビューで、
(普段から指していて、実力は知っているが、)
指してみて、こちらが力負けしてしまったような気がします。
と発言しており、

・真剣勝負して初めて感じること
・もの凄い努力をしている人が力負けと語ること

など、二冠タイトルホルダーが飾らず語ったことが印象的でした。

この結果、
藤井聡太七段は、
棋聖戦と王位戦、挑戦者を決定する対局で
永瀬二冠に続けて勝利したことから、
ふたつのタイトル戦に同時に登場することが
大きく報道されましたが、
永瀬二冠も叡王戦を戦っている最中であり、
これに勝っていれば、
2つないし3つのタイトル戦に
同時に登場する可能性もあったわけで、
その成績が素晴らしいことは
間違いないのですが。

( あと、余計なお世話ですが、
  少し肥満気味に見えましたので、
  心技体あわせての観点から、
  身体の調整もされたら、
  もっと素晴らしいのではと愚考しました。 )







20210813記

第34期竜王戦の挑戦者決定三番勝負第1局に破れた永瀬王座は、

「チャンスがなかったような気がする」と評価して、
次局まで「精いっぱい準備」すると話した。

口だけの「精いっぱい」ではないでしょうし、

その取り組み姿勢を少なくとも肌感覚で知っているはずの、
藤井二冠も精進を怠らないでしょう。

両者とも凄いことです。


( 「力負けしてしまった」(2020年6月)
   と
  「チャンスがなかったような気がする」(2021年8月)
   とでは
  相手との距離は、近くなったのか、遠くなったのか。 )  






新語誕生「二千日手」

( Abemaの中継のコメント欄で自然発生していました )



いろんな解釈を目にしました。

20220603記

第93期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負第一局で、2回の千日手で1日3局。

『勝利した永瀬拓矢王座(29)は
「1日に3局指すのはかなりレアなことだが、藤井五冠に1日でとことん教えていただいた。〜」』

なんか怖い・笑。

(「友達なくすよ」ってやつだが、気にしてないと思う・笑)

それよりも、将棋勝負に関する「持久力・体力」がすごいのだと思う。


20220808記

将棋・藤井聡太五冠との棋聖戦、永瀬拓矢王座が振り返る(日経記事)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD295A10Z20C22A7000000/

驚くところがいくつもあった。

まず、主催でないタイトル戦についての内容になっていること。

( 憶測だが、
  主催の王座戦に向けたインタビューから、
  棋聖戦に関するところを記事にしたのでは? )

・さすがの藤井聡太氏もカメラのある感想戦では
研究のすべてを口にすることはない。

・藤井氏との練習将棋をしないと実力が落ちると分析している。

・タイトル挑戦者が1勝が目標でした、次は2勝したいと吐露してしまっている。

( タイトル戦では藤井氏に勝ち越せると思えない、
  今回、(だけでなく次も)勝てると思えてなかったと言っている。
  主催紙では、記事にするのをためらう発言では?
  日経もそれを慮り記事にすべきでなかったのでは? )

発言の真意は、

今回の経験をふまえ、
次回藤井氏と対戦するときは、
普段に増して、
体調崩す手前まで自分を追い詰めて準備する、

自分の実力を最大限伸ばし、自分より強い人間に真剣に立ち向かう、

一歩、一歩、今認識している実力差を詰めていく、

ということだと思うのですが。

・「私は「藤井さん」と呼ぶ いちばん努力家のあなたへ」

20230602の朝日デジタルの記事

https://digital.asahi.com/articles/ASR61251DR5YUCVL043.html

飾らず、考えや心情を表現した言葉に触れられる感動的な記事。

「偉くなると言ってしまう言葉というものがあります」
「「才能」と「器」があると思うんです。才能が水のような資源だとした時、器が見合っていないとあふれてしまうんです。あふれると人は変わってしまう。」

藤井氏と他の誰かを比べて気づいたことなのだろう。

「藤井さんは棋界において1番か2番の努力をしていると思っている」

まさか、自分自身が3番という認識ではあるまい・笑

藤井氏より多くの努力をしようと頑張り続けているということ。

しばらく永瀬氏自身が努力をゆるめることはなさそうだ・笑


しかし、
自分が格上なら、「羽生さん」「藤井君」と呼んでいいのかというと
それは違うような気もする。

この人が、体験や周りを見たものから感じたことを取り込み続け、
さらに成熟したとき、どのような発言をするのか、
大変興味がある。













四段の頃



六段の頃






■諸々









「息子は負けた棋士の姿から静かに学んだのだということが母親の私にはわかりました」













■20240926 永瀬拓矢32歳、70分超の電話取材で本音を思わず口に…「藤井さんを人間として見てはいけないんです」

https://news.line.me/list/oa-numberweb/xtfmr9w4qbui/66oc77qzug0r

「時間がたつとどうしても和服が着崩れするんですけど、ここをこうすれば絶対に脱げることはない、と和服の構造がわかるようになったんです。でも私はそれを残念だなと思ったんですよ」

「やっぱり藤井さんみたいな超一流になるには、将棋だけに没頭していた頃に戻らなきゃいけない。なんというか、その頃って漆黒の世界にいたような感じなんです。でも自分はその後、人間らしくなったというか、彩のある世界を知りました。知った後でまた元の世界に戻れるのかどうか」










ラベル:#将棋
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2022年08月06日

私のタイムライン/( または「半分、青い」途中の感想 )(「言葉をあやつるひとは、よほど慎重に言葉というものを取り扱わねばならぬ責任を負っていると考えたからです」)



「朝ドラ×Twitter」には人を闇落ちさせる力がある、のかもしれない・笑













"Words kill as bullets."

朝ドラの感想からホロコーストまでが、
地続きにつながっているように呟きを並べること、

大変に大仰なものいいですが、

経験的直観的に肯定する自分もいます。(20221027追記)




 
20180519記

2009年から、twitterでテレビドラマの感想を呟いていますが、
今放送されている朝ドラ「半分、青い」で、
初めて経験することがありました。

私は、タイムラインを育てる、と言っているのですが、

ドラマなどの感想で、

「自分と同じ感想だなあ
「この人は自分と好みが同じだなあ
「そうか、そういう見方があるのか、なるほどなあ

と思う呟きをする方々をフォローし、

作品への悪口とか揶揄、人への攻撃が多くて、
「読んでて、少し、気持ちよくないな」
と思うことが多い人をミュートしたり、ブロックしたりを繰り返していると、

知らず知らず、自分の趣味嗜好でTLを育てることになり、

テレビドラマが好き、

ちりとてちん、カーネーション、あまちゃん、ひよっこ
が好きで、

新選組!、平清盛、真田丸、おんな城主直虎
が好きな人たちがつぶやいているタイムラインになりました。

そのタイムラインで、
自分が観ていないドラマを褒めているツイートが多く目について、
自分もその作品を視聴してみると、
間違いなく、自分も楽しめる作品なのでした。
( 例えば、「カルテット」 )




その長年かけて育ったタイムラインが、
「半分、青い」の感想で意見が二分されているのです・笑

私自身は毎日結構楽しんでいたので、
ちょっと、吃驚しました。

物語はおそらくいきあたりばったりでなく、
人物造形も演出も、
それぞれ意図を持ちながら制作されていると感じるので、

たとえば、
ゾートロープ、拷問器具の絵(笑)、犬のパネル、
主人公は、
絵で他人に想いを伝えようとする人であることが、
重ねて語られていて、
( そして、ゾートロープ以外は相手に想いが届いてない・笑 )
これからどのようにこの主人公が育つのか、
楽しみにしています。

物語が更に進み、
自分と自分が育てたタイムラインが
この朝ドラに対して
どんな感想を持つのか、
とても興味深いです。



半分、青い 全体の感想
 http://inatt.tokyo/article/461932922.html



20180930追記

テレビドラマが好きな人たちが、
ひとつのドラマを挟んで
ドラマそのものでなく、
発言者へ向け、なんだかんだと言い合う必要はないです。

そういうことを起こさせたという点で、
脚本家のツイートも含めて、
このドラマは非常に特異だと思います。

私は今まで、
大河ドラマの平清盛や真田丸などで、
twitterとともにするドラマ鑑賞が、
自分の生活を豊かにしてくれることを経験しました。


今回、それとは異なるドラマ鑑賞体験も
twitterで起こりうるのだということを知りました。






20200327記

最近、「半分、青い」(というか、その脚本家)や、
「なつぞら」(というか、その主役)に対して、

「~という批判のツイートを目にしたが、」という
ツイートをときどき見るのですが、
私自身は、
「そういう主旨のツイート見てないけどなあ」
と思うことがあります。

あれから、少し、タイムラインが育ったのかも、
と思います・笑





20200626記

朝ドラの感想ツイートのなかに、
前作と今作を比べ、引き合いにして、
今作を批判したり、
前作を讃えたりするパターンがあると思います。

私も、#おしんチャレンジ のあと、
おしんとエールを比較したツイートをしました。


しかし、
例えば、
スカーレットとエールを比較するとしても、
エールが、
「いつもと変わらない1日は特別な1日」みたいなことを
表現しようと考えているかというとそんなことは全然ない
と思うので・笑、
両作品を並べての、
こっちが上だの下だのと主張することには意味がないとの
考えに至りました。






20210304追記

話が逸れるのですが、

Twitterのタイムラインも、
YouTubeのお勧めも、
変なものばかり、観たりレスポンスしたりしていると、

タイムラインやお勧めが、
変なものばかりになっていく・笑

よくできたツールは、
自然と世の中の仕組み動きと同じようになっていて、

現実の世界でも、
変なことばかりしていると、
変なものを引き寄せてくるということか、
と思っています。

だから、
よくできたソフト・ツールが
そのままに、
世の中や人を良くしていくということはなくて、

ソフト・ツールを使う人の
善性や倫理とまではいいませんが、
あなたはあえて何をしますか、
という、
毎日の
ひとつひとつの
選択が重要と

大袈裟な感想を持っています。


■おかえりモネ

20210816追記

「おかえりモネ」についての批判ツイートが多くなっていることに驚いています。

「半分、青い」や「なつぞら」では、
批判は、脚本家や主役など、特定の対象に偏っていたように思いましたが、

今回、作品の全般的な要素に向かっているようで、
今までにないことだと思いました。

「アンチ」はどの朝ドラにもありますが、
今回は、
「ヘイト」的な匂いを感じます。気のせいかもしれませんけど。

( ここでの「アンチ」「ヘイト」の使い分け。
  「アンチ」の批判はその対象が存在していることが大前提の批判で、
  その対象が存在しなければアンチそのものも存在意義を失うから、
  そこまでの結果を(内心は)望んでいない場合がある。
  ヘイトは、その対象が滅ぶことを望んでおり、
  本当に滅ぶまで手を緩めないことが本質的な行動原理 )

今のTwitterは、タイムラインを育てるなど悠長な話で、意味がなくなってきているかもしれません。

私は、毎日の生活に元気を貰うため朝ドラを観ています。
こんなご時世、少しでも多く心の栄養を「接種」するよう心がけています。
出来る限り、心の栄養となるものに多く目を向けるようにするべきだし、
後ろ向きな感情を「伝染」させるような他人から元気を奪う発言は慎むべきだと自分を戒めています。


20210917追記

今、私のタイムラインは、
「おかえりモネ」について、
菅モネファンの明るいツイートだけでなく、
作品のあらゆるところにつっこみを入れているツイートが
がんがん流れています。
それは、
気持ちのよい状態とは思いませんが、


( ネガティブな意見の攻撃性に心がゆさぶられ、
 静かな気持ちでドラマを鑑賞することの邪魔になっていると感じています )


ほとんどブロックやミュートをせず、

そのままのタイムラインを眺めていて、

呟く方同士が罵りあったり、揶揄しあったりすることさえなければ、

世の中そういうものだ、という気持ちになってきています。


少し時間をかけて、その先にも、考えを巡らせたいと思っています。





「我がTL」という言い方を目にして、

すこし、心にひっかかりを感じたことがあり、

「タイムラインを育てる」という言い方も、

使うのを止めようと思いました。

(20220211追記)





20211106

「カムカムエヴリバディ」の第1週が終わりました。

タイムラインはしばらく忘れていた温かさです・笑

これは束の間の小春日和なのか・笑





(ツッコミどころ探しの世の中)

世の中には、

あれには、あの人には、

いくらでも遠慮なく、突っ込んで、

心の憂さを晴らすことに使っていいんだとされている対象があるようだと

感じるようになりました。

いわゆる、週刊誌などがネタにするものです。

朝ドラ、大河、紅白歌合戦は、

民放のテレビ番組とは異なり、

そういう扱いになっているように思います。

それはメディアの取扱いの問題ではなく、

世の中の人が憂さを晴らす存在を心の中で常に望み、

朝ドラヒロインなどをそういう扱いをするものと認定しているのだと感じています。


朝ドラでは、

何か、観る人が物足りなさを感じたときに、

その原因のスケープゴートを求めるということを感じるときがあります。


その対象は、何を言っても、反論してこないだろうと思えるものが選ばれがち

とも感じる


・おかえりモネでの演出担当

・カムカムエヴリバディでの演出担当

・カムカムエヴリバディでの子役


本稿ではいじめの構造の考察をしているつもりはないのですが、


・複数の同じ立場の人たち(歴代ヒロイン)を比較して、ひとりを非難する

・複数で分担している人たち(演出担当)の、そのうちのひとりを攻撃する

・特別な出自の子役を嫌う(父が監督で母が女優、姫川亜弓さんのことではないです・笑)

・悪口は別場所(別のタグ)で言う。でも、他の人にも聴こえるように。

 ( 本タグにしろ、別に作るタグにしろ、
   そこに集う人たちには、
   自分が見たいものだけを見たいという願望がある。
   また
   自分の意見を否定されたくない。
   そして、
   このブログだって、まさしくそうなのですが、
   誰からも見えないならば語ろうという気にはなれない。
   大変面倒なことだ。 )

・いじめは、いじめることが動機になっているとは限らない。
 だから、当事者は自分のしていることはいじめではないと本気で思っているし、
 それを口にできる。

・人にレッテルを貼る人は、実は自分にレッテルを貼られることをとても嫌悪している。自分がやられて嫌なことを他人にする。






「カムカムエヴリバディ」での演出担当批判

我々は朝ドラで演出とクレジットされた人が何をしているのか、
何も知らずにいろいろ好き勝手言っているところがある。







視聴者が制作統括に「あの演出担当をしっかり指導しろ」みたいな依頼をする展開に驚き、

拍手(同意)が発生したということにさらに驚いた。

( 20211205 愛宕山での講演会 )





「カムカムエヴリバディ」を観終わって感じたことは、

( 批評や粗さがしでなく、 )

物語そのものを愉しめ」ということを思い出させてもらったということだった。







・誹謗中傷 ( 20220806追記 )

とうとう、朝ドラに関する呟きが、いじめ、誹謗中傷なのか、という議論が出るところまでいきつきました。

沸騰する「#ちむどんどん反省会」批判かイジメか
真っ当な声もあるが誹謗中傷のような酷い言葉も
木村 隆志
https://toyokeizai.net/articles/-/609588

( 一石を投じるという意味で立派な記事だと思いました )

このことについては、自分事として、
この先もよく考えるべきことと感じています。


東洋経済オンラインアカウントがわざわざ#ちむどんどん反省会タグをつけて、
記事をツイートしたのには、ちょっと驚いた。
当タグを使っている人たちへの挑戦的態度なのか、どうか。
ツイート自身は、
#ちむどんどん反省会タグには批判と酷い言葉と両方ある、
と言っているだけ。と
いうことは逆に挑戦的ということか。

しかし、ネガティブな意味合いのドラマに関するTwitterのタグが記事になる
というのは異例な出来事なのかもしれない。





当記事についての反応のなかには、
いじめを題材にしたドラマで見たような、

「あれはアイツが悪いからしょうがない」
 または
「私はいじめていない」

を思いおこすようなものもあり、

自らを戒め、注視したいと思います。



「私が〇〇人のことを■■野郎呼びしているのは理由があって、〇〇国が〜の歴史的事実を改竄しているからです。〇〇国が過ちを認め謝罪しない限り、私は〇〇人のことを■■野郎呼びします」



「私達はやむを得ずやっているのだ」










政治が世の意見を拾い上げ使おうとすること。
人が政治家に働きかけようとすること。


( そして、この延長線上にあるかもしれない、
  嫌な想像は、
  NHKは受信料を強制的に徴収しているのだから、
  朝ドラは国民のもので、
  〜のような内容はけしからんと、
  政党や政治家が口をはさんでくるような世界線 )





・ちむどんどん放映時に気づいたこと

朝ドラ×Twitterには、構造的に人を闇落ちさせる力がある。
自分の責任で気をつけていかねば・笑


( 20221027追記

  話はまだ続いている...
  朝ドラヒロイン役の次の作品まで追いかけて批判する?
  そのことを批判する?
  所属女優に対する誹謗中傷に対策を講じてと事務所にお願いする投書を呼びかける?
  反省会タグをとりあげたメディアや記事を批判する? )






・全部大泉のせい(20221009)



「でも僕は大丈夫、倒れないから」って笑いにしてるけど、
因果が逆で、
倒れなかったという結果があるから笑いにもできる。
小栗旬が大泉洋に対した今回は偶々倒れなかっただけで、
ドラマを観て発生した憂さを「〇〇のせい」って、
寄ってたかって不満をおっ被せて、
人を潰すこともできるということ。

「全部大泉のせい」、ひやりとする怖い出来事としても覚えておきたい。

( 誰か、ドラマの後半展開から、
  「みんな、義時のせい」
  「みんな、小栗のせい」って
  言い出せるか、を想像してみると、
  言う人、言われる人が無意識の恣意というか、
  任意に選ばれているわけではないという、
  ひとつの証拠だと思う )

( 「おしん」のときにTwitterがあって、
  田中裕子が
  #全部高森和子のせい
  と呟いて、いいねがたくさんつくみたいな・笑 )



・お清役、高森和子さんの述懐(おしんDVD付録)

 お清への批判的投書が多く寄せられ、気がつくと、道の端を伏せ目がちに歩いていた
 プロデューサーから一緒に佐賀へ行きませんかと言われ、しぶしぶでかけた
 満員の会場の壇上で、思わず「佐賀の皆さま、この度は申し訳ございません!」と言った
 会場は大きな拍手と笑いが湧き、一人の御婦人が立ち上がり、
 「お清さんは少しもきつくないですよ。昔はもっともっときつく苦しいものでしたよ」
 と言い、又も拍手が起った
 緊張から一転、佐賀の皆さまの暖かい温もりに包まれた、うれしいひとときだった
 

・言葉をあやつるひとは、よほど慎重に言葉というものを取り扱わねばならぬ責任を負っていると考えたからです(平川唯一

平川唯一がインタビューで語った内容の引用(別冊人生読本・戦後体験p54)
「テキストのどのページ、どのレッスンからも暗い言葉は全部抜くように気を使いました。というのは、当時のような暗い社会状況のなかでも、もし私が不用意に暗い言葉をテキストのなかに使って、それが聴取者に反復練習されている間に、そのような暗い言葉の内容が現実となってあらわれるのを恐れたからです。つまり、言葉をあやつるひとは、よほど慎重に言葉というものを取り扱わねばならぬ責任を負っていると考えたからです。(〜)このような言葉と事象との間の密接な関係は、歴史的経験によって示されています。」

SNSがある時代にはすべての人の発言や行動にあてはまることかもしれない。


・一市井人の私もひとつひとつの発言に責任を持たねばならない ( セクシー田中さん )

何の影響力もない一個人であっても、
面白そうな話題にいっちょかみして、
意見を言うにも、なんらかの責任がある。
そして
「芦原妃名子さんのご冥福をお祈りいたします」
とつけながら、
言い訳めいたことをまた言うのにも、
暗澹たる気持ちになる。







・リテラシーの高い事例 20221026



本文は画像、#や×も絵文字に。

「一応、共有しておかなきゃ。
全ては守るために。
#が付いたものをRTも×だ」

「「#●●●●反省会」なる、
ドラマの悪評をツイするユーザーが存在
するみたいです。
ドラマや推しのドラマを守るために
注意@ 開かない、読まない、反応しない
注意A サジェストにあがっても
   開かない、読まない、反応しない
これ、鉄則★反応したら思うツボ★」


( 朝ドラヒロインの次回作の主演の推しの方、
  ところが、
  そのすぐあとに、
  連続ドラマ主演中とは思えない発表があって... )

・リテラシーの高い事例 20230111



・大河主演俳優の推しの方
 関わりのない通りすがりの当方だが、
 ちょっと感動した。

 自分の興味の方向(推し)だけでなく、
 周りにも目配りするって大事なのかも。





20221104

自分の使う言葉が、
流行語大賞にノミネートされたと想像してみる、
というのが、
普遍化可能性テストみたいなことになる、
というのはひとつの発見に思えた。

〇〇反省会
全部〇〇のせい

俺たちの〇〇

の違いが分かるテスト


( 「現代用語の基礎知識選 ユーキャン新語・流行語大賞」事務局が「#ちむどんどん反省会」を「NHK連続テレビ小説『ちむどんどん』の視聴者の間で、放送後に内容を話題にするツイートが大流行。『ちむ』は『肝』のことで、『わくわくする』を意味するが、毎朝ドラマの展開に『ワクワクよりも、ドキドキして心配になる』という声が多かった」と説明している、というのも選考基準はなんなのか、大変興味深いことだった。 )











posted by inatt at 17:35| Comment(0) | ・感想など・TVドラマ・NHK | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする