2006年12月31日

【ドラマ】 ウルトラマン 第34話 空の贈り物 メガトン怪獣スカイドン登場


 
実相寺昭雄監督の冥福を祈って、
私が実相寺監督の名前を知ることになった、
ウルトラマンの1エピソードの感想を
書きたいと思います。
別にご当人は、この作品を、
代表作とか考えてないと思いますけど。

ビデオなんて無かった頃、
このお話がとても面白いと思いました。
繰り返し観たいと、また放送してくれないかと、
強く願いました。
今のような、情報メディアがないなかで、
影響を受ける外部情報など何もなく、
自分の好み・感覚だけで凄く好きになりました。
だから、今でも、思い入れがあり、
それを作った人のことも
特別な想いで心に残っているのです。

また、言い尽くされたことではありますが、
金城氏をはじめとした人たちが作った王道路線が
しっかりとしているからこそ、
これらの変則ものが成立し、
全てを合わせると、
その後に現れたストーリーパターンが
第1シリーズにして、
ほとんど試されていることに、驚かされます。(*) 



あらすじ 
http://takenami1967.blog64.fc2.com/blog-entry-27.html



 
空からは絶えず地球上へ何かが降りそそいでいる。
宇宙線、流れ星となった隕石。

そして、雪。
ハヤタ隊員が、
「近頃の東京にしちゃ珍しいな」というのが興味深い。
昭和40年代から、温暖化は始まっていたのか?
 ( 放送日が1967年3月5日らしいので、
   3月に雪のシーンを入れたところを言い訳したのかもしれません )

フジ隊員「雪って、とっても美しい空の贈り物だと思わない?」

雪は雨に。
ムラマツキャップが街の喫茶店?から本部へ無線連絡。
「了解、直ちに、急行します。」
フジ隊員が両手に大福もって喉つまらせながら、
「ハヤタさん!」
フジ隊員、口から大福の粉が吹き出てます。
「なんだい」ハヤタ隊員は、のんびりと爪を磨いています。
「キャップが、赤坂まで蝙蝠傘持ってって」
フジ隊員は、お茶を湯のみで飲んで、胸を叩いて、
大福を飲み込もうとしている。
テーブルには、昔ながらのヤカンと急須と湯のみ。
(というか、あの頃はああいうヤカンしかなかったはず)
(生活臭いものをわざわざ科特隊本部室に置いている)

ビートルから蝙蝠傘をキャップへ向けて落とすハヤタ隊員、
それを受け取って、雨の中、歩き出すムラマツキャップ。

このシーンには、突っ込みどころ、満載ですね。
公僕が私用で何するんだ!という真面目なのから、
高高度から落とされた傘を素手で掴むなんてできない、とか、
傘を落とすのではなく、ビートルに乗せてやれよ、まで。

しかし、ここは、子供番組なので、
ナレーションのとおり、
「雨の日、傘も空から降ってきたら、どんなにいいだろう」
と、観るのが正しい?鑑賞でしょう。

また、よくある大袈裟な状況でなく、
些細なシーンで、
科特隊活動と私服活動部分を組み合わせるのが
センスの良さだと思います。

ところが、次の例が、飛び降り自殺です。
イデ隊員が、
「自殺はよせ、たったひとつの命だぞ」
と言うのもきかず、男がビルから飛び降りる。

「人間だって降ってくる。とかく東京の空は危険である。
 いつなんどき、何が振ってくるか、わからないのだ。」

( この飛び降りた人は、どうも助からなかったようなのです。
  こういうところは、当時は今よりずっと残酷です。
  今なら、奇跡的にも死にはしなかったというカットを
  はさむのかもしれませんね )

と、ここまでが、3分40秒くらいで、お話の導入なのです。
今回のお話の調子とテンポが、上手に示されています。
まあ、この回は、そういうお話なんです。(笑)

この調子で全部書くと長くなってしまうので、
残りは、ポイントだけにします。

・スカイドンが落ちてきたのは、晴海(!)の埋立地。
 夜中に起こされた隊員たち。
 フジ隊員は、ネグリジェにガウン、
 イデ・アラシ隊員は、パジャマに枕。
 ムラマツキャップは、制服を後ろ向きに。
 ( 科特隊に当直はないが、
   全員が、基地内に住んでいる?
   皆独身?ムラマツキャップに家族はいない?
   とか、疑問が出てしまうが、
   パジャマで登場させる、
   というところをやりたかったのでしょう )

・隊員5人全員で現場に出ます。
 これは実は珍しくて、
 今回は意識的にそうしていると思います。
 科特隊を5人チームとして描いています。

・スカイドンが落ちてきた穴を調べる。
 「放射能はないようですね」
 この頃は、こういう台詞多かったですね。
 放射能というものが、
 外部からの恐ろしい異物につきものの属性と思われる、
 身近に怖いものだったわけです。

・作戦の検討
 ムラマツキャップ「作戦はただひとつ、
  ヤツを宇宙遠く捨てるということのみである」

  ( ホントにそうか?(笑)
    でも、この決まりごとが重要ですね。(笑) )

 アラシ隊員「しかし、どうやって空まで運ぶんですか?」

  ( そういう常識的なことを言ってくれる人が必要です。 )

 ハヤタ隊員「大丈夫!ワイヤーロープ作戦を使います!」

  ( 調子いいな、お前。ホントに大丈夫なのか(笑)
    でも、解決策をすぐに提示する人がいないと、
    物語が展開しないのも事実。
    シリーズ全体では、主人公だから、当たり前に、
    いつも頼りになるハヤタ隊員という位置づけですが、
    今回は、ホントにそうか?というニュアンスが
    示されていると思います。 )

 イデ隊員「攻撃態勢は万全!」

  ( 輪をかけてお調子ものがいて話のオチをつける必要がある。 )

 これに、別のシーンですが、
 フジ隊員「(スカイドンが)寝てるんだわ、すごいイビキ」
 と、のんびりしたことを言える人を加えて、
 なかなか、よくできた5人チームです。

・「ワイヤーロック作戦」
 この後、作戦名が、白地に平凡な明朝体で表示されます。
 作戦が失敗しながら繰り返されるので、真面目なおかしみが出ています。

 ムラマツキャップ「ワイヤーロック作戦開始!」
 各隊員「開始!」「開始!」「開始!」
 お得意の局部アップで、口元のアップです。
 このあとも、生真面目な繰り返しが行われます。

 ビートル号が一度に3台登場するのが、
 子供心にも豪華を感じるシーンです・笑。

・ウルトラマン登場(1回目)
 ロープを切り損ねて、ハヤタ隊員のビートルが墜落し、
 ウルトラマンが登場します。
 物語開始から12分経過頃です。
 これは、1回目のCMもまだなのに、
 水戸黄門が印籠を出すようなもので、
 作り手たちが、「えっ、それをしてもいいの?」
 という、問題手。(笑)
 でも、最初にやったもの勝ちになっちゃうんだよね。
 そうは言っても、繰り返しては使えないから。
 だからこそ、周りの妬みを買うことになりますね。

・そして、有名な、スプーンでの変身シーン
 これもウルトラマン2回出しと同じく、
 2度と使えない、やったもの勝ちなんだけど、
 でも、誰もが必ずやるかというとそうでもない。
 このシーンはかなり即興的に作られたと言われています。
 ハヤタ隊員は、モロボシダンとは異なり、
 真面目で優等生で
 普段は面白みはなく、
 悪く言えば人間味が薄く、
 どちらかといえば不器用な感じ。
 それをふまえて、そのイメージを察知して、
 この人にそれをやらせようと思いつく。
 だからこその伝説なのです。







(*)

定番シークエンス

・科学発展・宇宙開発の犠牲者
 ジャミラ(第23話)

・子供に大人の装備を触らせる
 ホシノ少年が一人でムラマツ隊長の声の指示だけで小型ビートルを発進させる。(第21話)

・怪獣は本当に敵か

・ウルトラマンがいれば科特隊は必要ないのでは






20200801追記

在宅支援動画コンテンツとして、この回が一時的に公開されていました。
ウルトラマンの代表回としてこれをお勧めするんですね・笑



  
  
DVD ウルトラマン VOL.9
特撮(映像)
B00005G06L





ウルトラマン 「故郷は地球」の感想

 http://inatt.tokyo/article/483086938.html


posted by inatt at 08:32| Comment(1) | TrackBack(0) | 感想など・TVドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
http://yan.seed-d.cc/dvd/w59urutoraman.html
ウルトラマンシリーズのDVDソフトを紹介しています。
円谷プロ DVD http://yan.seed-d.cc/uu2/u2y6_tsuburaya.html
Posted by ウルトラマン at 2007年02月02日 00:08
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