栄養学に基づいたストイックなものから、
「試合前にストレスを感じるリスクをなくす」ことを意識しているという、
イチローまで、
様々な考えが各選手から見えて、大変面白かった。
多彩な取材対象と取材者から、
多層的に浮かび上がる、
スポーツと食から覗く、人間や生き方にとってのあれこれ。
・心身ともに健康であるかを重視する、長丁場のプロ競技か、
心にやる気があっても、体から栄養分がなくなれば、
身体が動かなくなってどうしょうもなくなる競技か、
によって、スタイルに差があるように思いました。
・サッカーにはその両方が求められていると、
三浦知良の食事の変遷や日本代表専属シェフ西芳照氏や
名古屋グランパスのチーフアスレティックトレーナー川崎英正氏の話で感じました。
(勝手な思い込みで天才肌に思うストイコビッチが
日本でプレーしているとき、
チーム内で飛び抜けてコンディショニングへの意識が高かったという。
そういうところからも、
カズのコンディショニングの姿勢の変遷は興味深く、
彼は、いろんなところで、日本のサッカーの成長道程をひとりで体現している、
稀有な存在なんだと思いました。 )
一番面白かったのは、
イチローと王貞治に共通点を感じること。
(筆者が同じ石田雄太氏なのも印象的)
だから、
「イチローの食伝説」というものにはあまり意味がないようです。
我々は、
イチローが何を食しているのか知っている。
王貞治が現役時代、自宅で何を食べていたのか知らず、
夜、畳の部屋で日本刀を振っていたことを知っている。
マスコミがどんな興味や意図で記事を作るか、
ということで「伝説」が生まれていると思います。
( この雑誌の作り方も、
入り口は、イチロー伝説で、
グランパスの記事も、さりげなくヨーグルトの宣伝になっていて、
商売と表現の絶妙なバランスが、大変興味深い。 )
しかし、
実家が飲食店でなければ、
世界の王は生まれたのか、どうか。
やはり食はとても重要なことなようです。
Sports Graphic Number (スポーツ・グラフィック ナンバー) 2011年 1/27号 [雑誌]

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