私は、この番組の内容に大変驚きました。
私は、農業について偉そうに語る立場にはないけれど、
直感的に、
これでいいのか、と
正常でない何かを感じてしまいました。
お米を作っているみなさんは、
どんなランチを食べているんだろうという取材から。
■新潟南魚沼の9月下旬、稲刈りの日
(何人かに取材を断られた描写もあり)
6件の農家が共同で、機械で稲刈りから脱穀まで済ませ、
JAのカントリーエレベーターと呼ばれる貯蔵施設まで運び、
乾燥機にかける。
軽トラックに積んで、1日10往復。
貯蔵施設では、軽トラックが何十台も列をなす
・私たちのランチはスーパーのお弁当なんです、田んぼのへりで
全部で12人分。
ありふれた、ホイコーロー弁当、シャケ弁当、カツ丼弁当
・圧倒的に兼業。専業は1割もない
機械化が進むから、土日あれば十分なんですよ。
語るのは、兼業農家志太さん66歳
趣味はバイクツーリング
・このようにみんなで作業するのは、
田植えと稲刈り、年2回。
・機械は高額で1年に1日2日しか使わないから
みんなで共同で借りるなり買うなりして、
3〜4日で共同で刈る。
・軽トラよりひとまわり大きいようなコンバインが
だいたい1千万円
このコンバインを操縦しているのは、ひとり。
全部の田んぼを関さんひとりで刈る。
( 関さんが、コンバインを操縦している様子が
遠くから撮影されるだけで、
関さん自体は、この取材に登場しない )
この人は休憩をとらないで、コンバインを稼働しつづける。
機械になれてないと機械がこわれやすい。
だからオペレーターを決めて、その人が専門にやるほうが
機械が壊れない。
・(みなさんその間なにをやっているんですか)
こうやって休んでる
楽しい農業をしてるんだよ
本当は3人ぐらいいればいいんだよね。
でもこうやって10人いたほうが
楽しいじゃないですか、農業が。
農業はね、つらくて暗い見通ししかないけど
米の値段も下がるしさ、
なんだっけ、ほらTPPだっけ?
でも、いつも暗い顔ばっかしてたって
しょうがないもんな
米を食べて元気よく楽しくね
(食べているのは、
魚沼じゃなく新潟市のコシヒカリかもしれないスーパーの弁当)
少しばかりもうからなくてもいいや、
兼業だから言えるよね。
■山口県長門の棚田
80歳の永松さん
歩行型のバインダーを操り稲刈り
正月用の自家用のマンゲツモチ
稲架掛けで乾かす
「手間暇があればこちらがいい、らしい」
ふだんは妻とふたり、ごはんとお漬物だけど、
いつものごはんでなく、
娘にお弁当を買ってこさせた。
「新米がおいしいとは限らん
「昔の羽釜で炊いたごはんはおいしいよな
「今どこでも後継者がおらん
「もう5年したら田んぼは光らんじゃろう
( 田んぼは光るものなんですね )
取材者「今日、経験させていただいて、
お米を大切にしようって思いました
永松さん「今大切や言うてもな、
明日はどっちの風が吹くかや(穏やかに笑う)」
お米を作る人たちのお昼ごはんは、
都会のオフィスの人たちがコンビニで買って
お昼に食べているのと同じ、
プラスチックの容器のお弁当でした。
おそらく取材する側もあらかじめ期待していたのとは、
違うものを見たのではないでしょうか。
そして期せずして、
私のようなものが、少し農業について考えさせられる、
映像を見ることができた。
20201027記
20201020放送のサラメシ(おにぎりがテーマ)で、
さし飯in田んぼが再編集されて、とりあげられていました。
TPPについての発言などが、
編集されて、なくなっていました。
私の興味は、
2014年放送時に感じた違和感が、
2020年の今、どうなっているのかにありますが、
TPPとか、今の状況と異なる部分のみ削除して、
6年前の素材をそのままに使用しているところに不満を覚えました。
長門の棚田の永松さんは、今どうしていらっしゃるんだろう。
6年前の映像をほとんどそのままに放送したのだから、
永松さんは今も変わらず稲作をされているのだろうと、想像しました。
#サラメシ シーズン10(24)のさし飯in田んぼ、
— inatt (@inatt) October 25, 2020
6年前、2014年11月放送の再編集ですが、
長門市の棚田の当時80歳の永松さんは、
「今どこでも後継者がおらん
「もう5年したら田んぼは光らんじゃろう
と語っていました。
今年、田んぼは光ったのだろうか。https://t.co/HQf1B5B8PB
サラメシ シーズン9「第15回」 さし飯inレタス畑
http://inatt.tokyo/article/483504797.html
ラベル:#サラメシ
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