2021年04月07日

【ドラマ】 刑事コロンボ Columbo 各話の感想


 
2020年4月から、NHK BSプレミアムで再放送が始まったので、
自分用の覚書・記録・メモ

(wikipediaリンク)
(imdb)



【日本語版の素晴らしさ】

・吹き替えの翻訳、演出、演技が、
オリジナルに忠実なだけでなく、
日本の視聴者に向けた、
時には一歩踏み込んだ味付けを行っている。

初放映当時、
そのころすでに耳なじみのない、
「よござんす」とかが
子供心にも新鮮な物言いに聞こえたが、

よく考えると、
70年代ロサンゼルスとは不似合いで、
あくまでも、
昭和40年代の日本で観て面白い、
を追求した吹き替え版制作なのだと思う。

コロンボの言葉遣いは、
捕物帳の岡っ引きの語り口と思えばよい。

実現しない仮定だが、
オリジナルそのままであることを第一にした
吹き替え版を作ると
オリジナルの面白さが
かえって日本の視聴者には伝わらない、
ということになるのかも。

でも、日本以外でこのドラマを観た人に、
日本の「コロンボ」は、
オリジナルと異なる味わいが時に楽しめるんですよ、
と語ってみたい・笑。

( 翻訳 額田やえ子 )


【倒叙物の主役は探偵でなく犯人】

・コロンボに登場する犯人の動機は、
それっぽく設定されていても、
物語上は重要でないことが多く、
とにかく殺すことが物語の始まりですが、

それでも、
私の記憶に残るエピソードは、
「別れのワイン」「忘れられたスター」など、
謎解きよりも、
犯人や周りの人たちに感情移入できるものです。

倒叙物の主役は犯人で、
肝はその心情描写であり、
犯人が殺人という悪行と引き換えにしても執着しているものが、
単に地位やそれに伴う金だけでないことが
上手く描かれているエピソードを面白く感じます。


【コロンボの職業意識】

・コロンボの職業意識は、
殺人犯を捕まえることを唯一の使命としており、
捜査姿勢は冷徹なもので、
犯人に共感することはなく、
犯人の気持ちはほとんど考慮していないと感じています。

それは、「別れのワイン」や「忘れられたスター」でも、
基本的に同じと思っています。

犯人の状況や心情に心を寄せているのは、私たち視聴者。

コロンボが犯人を慮っているように見えるとき、
吹き替え台本がうまくそう仕向けているところがあると思います。


【各話の覚書】

12
アリバイのダイヤル The Most Crucial Game
( https://www.imdb.com/title/tt0068402/ )


15
溶ける糸 A Stitch in Crime
( https://www.imdb.com/title/tt0069900/ )


初めて観たとき、
子ども心に、体の中で糸が溶けるということに恐怖を感じた。
( 一方、動機となる犯人の心情とかは理解できていなかったと思う )

16
断たれた音 The Most Dangerous Match
( https://www.imdb.com/title/tt0069906/ )

「お気の毒だが、縦から見ても横から見ても明らかなんだ」

17
二つの顔 Double Shock
( https://www.imdb.com/title/tt0069904/ )

子どもの頃、この殺害方法を本エピソードで知った。
なすすべなく、こんな簡単に殺されてしまうことが恐ろしかった。

溶ける糸もそうですが、
初回放送の頃は、
あまり内容を理解できておらず、
殺害方法だけよく覚えているみたい・笑

倒叙方式の物語に初めて触れて、
人を殺す意思を持った人の描写に
子供心に恐怖を感じていたのかもしれない。

ペック(ジャネットノーラン)さんとコロンボのやりとりは、
コロンボが本気で失礼なのか、わざとなのか、
もうひとつ伝わってこなくて、
空回りぎみな感じがします。

ペックさんがパリス兄弟を育てたという台詞もあったので、
彼らの関係性ももう少し深く見てみたかった。


19
別れのワイン Any Old Port in a Storm
( https://www.imdb.com/title/tt0069901/ )

面白いと感じた、一番古い記憶のコロンボ
 http://inatt.tokyo/article/476695740.html
 (NHK初回放送 1974年6月29日・wikipedia情報)


21
意識の下の映像 Double Exposure
( https://www.imdb.com/title/tt0069903/ )

サブリミナル効果を知った作品。
こうしてみると、
いろんなことをこのシリーズで教わっている・笑

最後のシーンで、
声を出して笑いながら、左目からぽろり涙を落とす犯人。

27
逆転の構図 Negative Reaction
( https://www.imdb.com/title/tt0071348/ )

「このコート、もう7年も、着ておりまして」
「まあ、気の毒にね」

「貧乏は恥にあらず」

「それじゃつまり、変装して、お仕事中で」

(コロンボのコートを見たときのシスターの台詞は、
 原語が面白いです。
 "Oh, that coat! (舌打ち3つThat coat, that coat, that coat...”)

(このシーンのコロンボの表情が大好きです。
 どんな有名人・成功者とも堂々と渡り合う彼が
 とてもせつない顔をします。
 ウィークリーさんに、
 車と運転をどんなに皮肉られても、
 いい証言がとれればニコっとしてるんですけどね。)


「お隣のコッカースパニエルに惚れてたんですねえ」

(不釣り合いな恋ですねえ・笑 − アメリカン・コッカー・スパニエルのお姿


29
缶詰買ってメキシコに行こう 歌声の消えた海 Troubled Waters
( https://www.imdb.com/title/tt0072806/ )

客船乗客として場違いなコート姿のコロンボ、
何度も話題に出るが登場しないコロンボ夫人、

今回は、プライベートなので、以下の発言は本気のもの・笑
「あれ、遊び過ぎでね、時々調子に乗るんですよ」

いつもと違って、
とても明るい音楽で終わります。

初回放映(1976年1月3日・wiki情報)時、とても愉しく観たのを覚えています。

鼻歌で「ダンジガーさん~」と歌いながら迫るコロンボ、
原語ではただの鼻歌、
日本語版制作チームも脂がのったお仕事ぶり。


32
忘れられたスター Forgotten Lady
( https://www.imdb.com/title/tt0072803/ )

私が一番好きな回
 感想: http://inatt.tokyo/article/459482045.html


36
魔術師の幻想 Now You See Him
( https://www.imdb.com/title/tt0074330/ )

「これ燃(も)しちゃってもいいですよ、まだうんとこさあるから。

「お気の毒ですが、完全犯罪なんてものはないんだよ。それこそあなたの幻想ですよ。

原題の
Now you see him
は、手品関係の言い回しと聞いていましたが、
私の英語力ではよくわかりませんでした。
DeelLに訊いてみたら、「ご覧の通り」と答えてきて、
なんだか、すとんと腹に落ちました・笑。



(エンディングで流れたのは、ダニーが歌っていた「シャレード」。)

40
殺しの序曲 The Bye-Bye Sky High I.Q. Murder Case
( https://www.imdb.com/title/tt0075864/ )

「私はこの仕事が心底好きなんです」

天才クラブでなく、
天才と凡人がともに所属する推理クラブとかクイズクラブのお話にして、
天才だが人の気持ちがわからないとか、
凡人だが地道に正解を見つけられるとか、
幅のある複数のキャラクターが登場すると、
もっと面白くなるような気がします。

「ゆうべ、お宅に伺った時、あたし、傘間違えちゃいましてね」



もし、今あえてレコードプレーヤーを購入することになったら、これにしよう。


53
かみさんよ、安らかに Rest in Peace, Mrs. Columbo
( https://www.imdb.com/title/tt0097088/ )

子どもの頃、
旧シリーズをNHKで観ていましたが、
次第に、
コロンボが犯人を見下しているように感じ始め、
それが好きでなく、
コロンボ作品をだんだん観なくなりました。

また、
私は、倒叙ものの主役は犯人だ、という考えで、
新・刑事コロンボの問題点は、
犯人ではなく、
コロンボが主役になっていることだと感じています。

この回も同じことがいえて、
主役然としたふるまいで、
こんな手管をとる捜査官に共感することは私には難しい・笑。

(現実感のない、奇矯なキャラの捜査官を主人公にしたお話なら
 わかるのですが)

(この回で平手打ちされるのも彼に焦点をあてたお話だから)

(多くの人は、
 よれよれのコート姿を浮浪者と勘違いされて
 切ない顔をするコロンボを愛していたと思います)


しかし、今までにない新しいことに挑戦しているという意味では
このお話は嫌いじゃありません。



「録画を止めて」→「録画再生を止めて」



posted by inatt at 23:57| Comment(0) | ・感想など・TVドラマ・海外 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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