2006年から続く、NHKの看板ドキュメンタリー番組。( wiki )
番組題名に当初からずっと違和感を持ち続けている。
・「プロフェッショナル」とは
15年以上番組が続いているにも関わらず、
この問いについて、
拡がりも深まりもいっこうに起こっておらず、
番組の作り手自身にこの問いを突き詰めるつもりがない、
形式的な問いになっていると思う。
2021年3月の庵野秀明SPにおいて庵野氏は、
「あんまり考えたことがない。
あんまり関係ないんじゃないですか、
「プロフェッショナル」って言葉は。
そもそも、この番組、
その言葉がついているのが僕嫌いなんですよ。
他のタイトルにしてほしかったです。
ありがとうございました。」
と答えていて、
意見そのものは、
前々から自分が思っていたことを言葉にしてくれたように感じました。
私自身は、玉三郎丈の回答、
どんな状態でも
これだけのものをお客様に提供できるということの
ある種の線をきちっと保てること
で、既に腹落ちしています。
( 例えば、フィクションと史実のはざまの話になりますが、
映画「日本のいちばん長い日」(2015年版)で、
陸軍大臣官邸の女中(キムラ緑子)が登場しますが、
誰もが、プロフェッショナルとなりうるし、
誰もが、歴史の中のひとりの登場人物となりうると感じさせる。 )
庵野氏の発言については、
嫌いなら放送させなければよいだけのことで、
映画の宣伝に利用するだけしておいて、
その言いぐさはないだろうと思いましたが、
この取材は、当番組としてではなく、
「さようなら全てのエヴァンゲリオン」として、
独立したドキュメンタリーとして編集しなおされ、
上記の発言がなくなっているのも、
庵野氏が当番組としては映像を残すつもりがなかった、
と邪推しています。
・「流儀」とは
流儀という言葉にも最初から違和感があって、
言語化するまで考えを突き詰めてはいないのですが、
優れた仕事人を
ノウハウのようなもので捉えようとするような言葉の選択が
とてもよろしくないとずっと感じていて、
庵野氏と同じく、
誰かがいつか明瞭に口にしてくれるかもしれない・笑
・ナレーション
番組題名のなかのふたつの単語に違和感を感じながらも・笑
この番組の他にない無二ともいえる特徴は、
ナレーターが2人いるというところです。
( NHKのドキュメンタリーで興味深いのは、
取材対象、テーマの掘り下げ方は、
ディレクターごとにの個性があらわれても、
ナレーションの文体は、番組ごとに統一されていることです。
あれは誰によって整えられているのでしょう。
プロジェクトX、プロフェッショナル、ドキュメント72時間、
それぞれの個性的な特徴がある。
ドキュメント72時間だったら、
「〜なんだって。」とか。
テレビ局が違うけど、
新美の巨人たちの「詳しいことは後ほど」とか。 )
主に、
主役の現在の動きを橋本さとし、
過去の振り返りを貫地谷しほり、
というような役割分担のように思われます。
この部分については、
この番組は、ドキュメンタリーを制作する人にとって、
最上等のフォーマットになっているのだと思います。
( Progressも重要な要素ですね
毎日やることに意味がある。
この番組は、日々の余暇にやることを対象としていない )
( 長年不満に思っていることを文章にできたので、
今後は、
じゃあ、
どんな題名の2人ナレーションのドキュメンタリー番組なら観たいか、
ときどきつらつら考えてみたいと思います・笑 )
『プロフェッショナル仕事の流儀』はAmazonプライムで294エピソードあります。全て観ましたが、明日から早く仕事がしたくなるのは下記7本
— 竹葉聖/日本M&Aセンター/IT・スタートアップ専門チームリーダー) (@629Yuzu) January 21, 2024
・エピソード76「革新は、チームで起こす」
・エピソード203「泣けど、ボヤけど、闘う者たち」
・エピソード210「自分を拾う、夢を運ぶ」…