20200112記
20200112放送のNHK・将棋フォーカスでの永瀬拓矢2冠へのインタビュー
どれくらい勉強すればトップになれる?という質問に、
「2万時間あればかなり良いところまで行く」
「6年間毎日10時間をやれば、まあ、
ある程度いいところまでいくんじゃないか」
1日10時間で、年間3000時間、
6年くらいで、2万時間は大概いく、
とのこと・笑
1日10時間で、年間3600時間と言ってないから、
有難いことに、
週1日休むことは認めているようだ・笑
いや、
週1日は対局で勉強できないだけで、
365日全部将棋なのかも・怖
この回答で分かることは、
自分がどれくらいの時間を割き、
どれくらい成果があったか、
自己評価して、把握している、ということ。
「最近、まあ具体的な数字で、分かってきたんですけど、
歳を重ねるにつれて」
漠然とした努力は努力でないのかも・笑
一番意識している棋士は、藤井聡太。
「まあ、大きなことは言えませんけども、
まあ、そうですね、
藤井聡太さんが今後必ず台頭してくると思うんですけど、
その藤井聡太さんと良い勝負をしたい。
藤井聡太さん、別格中の別格なので、
将棋を教われば、こちらが得ることばかりなんですね。
彼は絶対止まってくれませんので、
こちらも一生懸命走り続けなければいけない、
それはとても刺激になることではあるので、
それをプラスの材料に変えて
一生懸命走っていきたいなと思っています。」
タイトル2冠保持者が、
当の藤井氏と毎月研究会をしていて、
実際に頻繁に将棋を指している相手のことを
別格中の別格と評価していることも
相当な驚きですが、
この話で一番恐ろしいのは、
自分よりも、10歳年下の人を別格ととらえて
(精進の)刺激にすると言っており、
(67歳くらいまでやってみたいゲームを我慢するといっているので)
あと40年くらい今の努力を継続する気満々なんですね・笑
人間、努力しなければ始まらないと思いました。
20210919追記
■実は年間5000時間、1日13時間
( いいところまで行くには年間3000時間、自分は藤井さんレベルにいくために5000時間? )
【羽生善治×永瀬拓矢】将棋研究2.0 第71期王将リーグ特集
https://news.livedoor.com/article/detail/20882289/黒沢(怜生六段)先生が解説時に永瀬先生は将棋の勉強を年間5000時間、それを20年間されていると話しておりました。計算すると1日13時間を超えるぐらいになります。さすがに盛ってるかなと思ったんですけど、永瀬先生なら本当かも…と信じてしまうのですが、実際のところどうなんでしょうか?
羽生 13時間…!
永瀬 計算してみましょうか? 1日13時間いっているか、ですよね。ちょっと時間もらえれば…。
羽生 本当に考えている(笑)。
永瀬 体感としては若干足りていない気もするんです。……(計算中)。
羽生 寝てる時間とご飯食べる時間ありますよね!? 司法試験とかを受ける人でもさすがにそこまで勉強しているかわからないですよね。
永瀬 13時間まではいってないかもしれません…。ただ、藤井さんはそれにかなり近いと思います。すごい方なので…。
羽生 逆に丸一日全く将棋のことを考えない日ってありますか? 駒に触れなくても頭の中で考えることはできると思うんですけど、今日は丸一日将棋のことを考えなかったなーという日って今までありましたか?
永瀬 睡眠時間を除いて丸一日というのは今までは…。3時間くらいはありそうなんですけど…。
羽生 出かけなければいけないとか用事があるとか、そういう日もありますよね。
永瀬 そういう日もありますが、そういう環境に数年なっていないような気もします。移動日とかもできるだけ朝練を入れるようにしているんですけど、そういう日は10時間にも及ばないような気もします。
コピペご容赦。
・丸一日将棋のことを全く考えない日はない。
・13時間まではいってない。藤井聡太はかなり13時間に近い(はずだと考える)。
■「続けられることを続けていく」(20210923)
「基本的に「やろう」と思ってやると、反動が出ます。ダイエットだとリバウンドという言い方をしますけど。(努力しなくなる)リバウンドがあると思うので、背伸びをして頑張ろうとするんじゃなく、ありきたりですけど続けられることを続けていく、徐々に増やしていくという感じです。一時の効果は反動を生むだけなので、自分にとってプラスだと思えることを積み上げていくことが大事なんだと思います。目に見える課題は手を入れた方がいいですが、それ以外は地道にやっていくしかないですね。本当に競技人生は長いので、一時しか続かない勉強法は自分にとってよくないと思います。」
https://times.abema.tv/articles/-/10000868■「銅色の旗を掲げたい」(20220610)
「才能」「努力」「頑張る」「できる/できない」
永瀬拓矢王座、僕が掲げる旗は銅色 「少数派の子どもたちのために」
(有料記事)
https://digital.asahi.com/articles/ASQ695TL0Q67UCVL03D.html多数/少数ではなく、誰にも「しかできない」「ならできる」が各々あるのだと思いました。
そして、それに向かって、一日一日「
継続」すること
「
かべむししかできません」
20200624追記
20200623の第61期王位戦挑戦者決定戦で、藤井七段と対局し、
敗れた後のインタビューで、
(普段から指していて、実力は知っているが、)
指してみて、こちらが力負けしてしまったような気がします。
と発言しており、
・真剣勝負して初めて感じること
・もの凄い努力をしている人が力負けと語ること
など、二冠タイトルホルダーが飾らず語ったことが印象的でした。
この結果、
藤井聡太七段は、
棋聖戦と王位戦、挑戦者を決定する対局で
永瀬二冠に続けて勝利したことから、
ふたつのタイトル戦に同時に登場することが
大きく報道されましたが、
永瀬二冠も叡王戦を戦っている最中であり、
これに勝っていれば、
2つないし3つのタイトル戦に
同時に登場する可能性もあったわけで、
その成績が素晴らしいことは
間違いないのですが。
( あと、余計なお世話ですが、
少し肥満気味に見えましたので、
心技体あわせての観点から、
身体の調整もされたら、
もっと素晴らしいのではと愚考しました。 )
20210813記
第34期竜王戦の挑戦者決定三番勝負第1局に破れた永瀬王座は、
「チャンスがなかったような気がする」と評価して、
次局まで「精いっぱい準備」すると話した。
口だけの「精いっぱい」ではないでしょうし、
その取り組み姿勢を少なくとも肌感覚で知っているはずの、
藤井二冠も精進を怠らないでしょう。
両者とも凄いことです。
( 「力負けしてしまった」(2020年6月)
と
「チャンスがなかったような気がする」(2021年8月)
とでは
相手との距離は、近くなったのか、遠くなったのか。 )
新語誕生「二千日手」
( Abemaの中継のコメント欄で自然発生していました )
いろんな解釈を目にしました。
20220603記
第93期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負第一局で、2回の千日手で1日3局。
『勝利した永瀬拓矢王座(29)は
「1日に3局指すのはかなりレアなことだが、藤井五冠に1日でとことん教えていただいた。〜」』
なんか怖い・笑。
(「友達なくすよ」ってやつだが、気にしてないと思う・笑)
それよりも、将棋勝負に関する「持久力・体力」がすごいのだと思う。
20220808記
将棋・藤井聡太五冠との棋聖戦、永瀬拓矢王座が振り返る(日経記事)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD295A10Z20C22A7000000/驚くところがいくつもあった。
まず、主催でないタイトル戦についての内容になっていること。
( 憶測だが、
主催の王座戦に向けたインタビューから、
棋聖戦に関するところを記事にしたのでは? )
・さすがの藤井聡太氏もカメラのある感想戦では
研究のすべてを口にすることはない。
・藤井氏との練習将棋をしないと実力が落ちると分析している。
・タイトル挑戦者が1勝が目標でした、次は2勝したいと吐露してしまっている。
( タイトル戦では藤井氏に勝ち越せると思えない、
今回、(だけでなく次も)勝てると思えてなかったと言っている。
主催紙では、記事にするのをためらう発言では?
日経もそれを慮り記事にすべきでなかったのでは? )
発言の真意は、
今回の経験をふまえ、
次回藤井氏と対戦するときは、
普段に増して、
体調崩す手前まで自分を追い詰めて準備する、
自分の実力を最大限伸ばし、自分より強い人間に真剣に立ち向かう、
一歩、一歩、今認識している実力差を詰めていく、
ということだと思うのですが。
・「私は「藤井さん」と呼ぶ いちばん努力家のあなたへ」
20230602の朝日デジタルの記事
https://digital.asahi.com/articles/ASR61251DR5YUCVL043.html飾らず、考えや心情を表現した言葉に触れられる感動的な記事。
「偉くなると言ってしまう言葉というものがあります」
「「才能」と「器」があると思うんです。才能が水のような資源だとした時、器が見合っていないとあふれてしまうんです。あふれると人は変わってしまう。」
藤井氏と他の誰かを比べて気づいたことなのだろう。
「藤井さんは棋界において1番か2番の努力をしていると思っている」
まさか、自分自身が3番という認識ではあるまい・笑
藤井氏より多くの努力をしようと頑張り続けているということ。
しばらく永瀬氏自身が努力をゆるめることはなさそうだ・笑
しかし、
自分が格上なら、「羽生さん」「藤井君」と呼んでいいのかというと
それは違うような気もする。
この人が、体験や周りを見たものから感じたことを取り込み続け、
さらに成熟したとき、どのような発言をするのか、
大変興味がある。
四段の頃
六段の頃
■諸々
「息子は負けた棋士の姿から静かに学んだのだということが母親の私にはわかりました」
■20240926 永瀬拓矢32歳、70分超の電話取材で本音を思わず口に…「藤井さんを人間として見てはいけないんです」
https://news.line.me/list/oa-numberweb/xtfmr9w4qbui/66oc77qzug0r「時間がたつとどうしても和服が着崩れするんですけど、ここをこうすれば絶対に脱げることはない、と和服の構造がわかるようになったんです。でも私はそれを残念だなと思ったんですよ」
「やっぱり藤井さんみたいな超一流になるには、将棋だけに没頭していた頃に戻らなきゃいけない。なんというか、その頃って漆黒の世界にいたような感じなんです。でも自分はその後、人間らしくなったというか、彩のある世界を知りました。知った後でまた元の世界に戻れるのかどうか」