2005年11月26日

【マンガ】東京エイティーズ (10) 安童夕馬・大石知征

 
このマンガは、1982年の春からの物語ですが、

その頃の大学生の風俗は、まさしく、あのようなものだったと思います。

その記録という意味において、このマンガは、価値があるかも。
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【マンガ】昴 (11) 曽田正人

 
ふと、思いついて、読み返しました。

ボレロ編の最後で、プリシラ・ロバーツが微笑みますが、
雑誌連載時には、唇を噛んでいるカットであったと思います。
そのことを残しておきたかったので、この記事を書きました。

偉そうなことを言うと、あそこは、最後にプリシラを持ってきたことが、
うまくいっていないと思います。

この物語は、昴の天才性の表現が主題ですので、
プリシラが笑おうが怒ろうが、昴には関係ない。
というか、
既にプリシラですら、
昴を語る尺度にならなくなっていたということだと思います。
だって、本人は20ドルのチケットに見合う対価として、
プリシラがやろうとしていることと同次元のものを見せたのですから。

敵のインフレとは、よく知られた言葉ですが、
この物語では、主人公スバルの天才ぶりが、どんどん膨らんでいって、
最後は、作者ももてあましたということだと思います。

久しぶりに読み返して、
この巻で物語が中断しているのも、やむなしかと思いました。

この作者が生み出す主人公たちのように、
できそうもないことに奮闘する作者自身の姿が思い浮かびました。

しかし、
無理やり続けて作品の質を落とすようなことをせず、
ここで止めることができたことが、
かえって、作者の素晴らしい力量を示しているとも言えます。


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実写になるという話が...
やめといた方が...
曽田氏のコメントで、
この話の続きを書く意志を持っていることがわかったので、
嬉しかったですけど。

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いつかこの物語の最終話を見ることができるでしょうか。
いずれにせよ、
天才の、
輝かしくも、悲惨な、エピソードのような気がします。
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2005年08月06日

【マンガ】ピアノの森

 
逆説的ではありますが、
マンガこそ、音楽をテーマに取り扱うのに
最適な表現形態であるのかもしれません。

このピアノの森や上條淳士のTO-Yなど、
音楽を題材にした上質なマンガは、
音が聞こえないからこそ、
頭の中で音楽が鳴り、感動を生みます。
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2005年07月24日

20050722 【マンガ】うつくしいのはら


 
2005/7/22発売のビッグコミックスペリオールに掲載された、
西原理恵子の12ページカラーのマンガです。
・[PLUTO]によせて
・『PLUTO』&『上京ものがたり』、“手塚治虫文化賞”同時受賞記念企画!!
ということらしいですが。

電車の中で読みながら、泣きそうになってしまいました。

登場人物たちが「うつくしいのはら」と言うだけで、
何故泣きそうになってしまったのか。
当然、文章では説明できないので、現物を見てもらうしかありません。

もちろん、西原調叙情に、胡散臭さを先に感じてしまう人もいるでしょう。
作者本人が十分に自覚してますからねえ。
こんなちゃんとした作品の雰囲気もぶち壊しに、
自作(女の子ものがたり)の宣伝を入れてますし、
しかも、授賞した「上京ものがたり」よりも目立つように。
女の子ものがたりの方を売りたいんだね。(笑)

まあ、断言してもいいですが、
たかだか12ページのマンガの評判や原稿料でなく、
単行本が1冊でも多く売れることを望んでいるでしょう、西原さんは。
そのためには、浦沢直樹に喧嘩も売る(企画に乗る、)し、
読みきりマンガも書く。(笑)

しかし、西原さんはスゴイですね。
いくら商売ったって、
浦沢直樹に喧嘩を売って、(売るポーズをしてから、)
しょうもない作品を書けば、かっこ悪くてしょうがない。
そんな状況に自分を追い込んだうえで、結果を出すのですから。
(そんな舞台をお膳立てする編集者もね、たいしたものですね。)

残念ながら、「女の子ものがたり」は買いませんが、(笑)
いつ、どこで、単行本収録されるか、わからない、
「うつくしいのはら」がいつでも読めるように、
今回のスペリオールを大事にとっておくことにします。
(ここで、「けっ」という西原さんのつっこみが欲しい)





20240508

「いきのびる魔法: いじめられている君へ」で本作を久しぶりに読みました。

https://amzn.to/4bt7HH3

名作であることを再確認しました。


それでも、ここで描かれたこと以外の、

ウクライナやガザのこと、

解決策の思いつかない世界の厳しさに思いを馳せる。




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2005年05月29日

【マンガ】内田善美



20050529記

アマゾンのマーケットプレイスで、
内田善美の
空の色ににている
星の時計のLiddell (1)〜(3)
草迷宮・草空間

を、買いました。
これらの本は、普通の本屋では、手に入れることは非常に困難なようです。

もともと、全部持っていたのですが、10年ほど前に、
引越しのときに捨ててしまったのです。

普通、名作と言われるものは、
商売上、ワイド版だ、文庫版だ、なんだと繰り返し発売されるので、
タカをくくっていたのですが。浅はかでありました。

( もっとも、内田善美の文庫版なんて面白くないでしょうけど。
  今となっては、空の色ににている、さえ、もっと大きな版でみたい )

上記の本を、現在、神田の街とかで、どれくらいの労力で見つけられるか、
私はわかりませんが、
内田善美くらいのマニアック度であれば、
外に出ることなく入手できることがわかりましたし、
( 上記は簡単に入手できた。
  「ソムニウム夜間飛行記」「白雪姫幻想」は、アマゾンでは無理 )
買わせていただいた書店(個人ネット書店?)が、
皆、東京以外であることに、感慨を持ちました。
ネットがなければ、こういう書店とやりとりをすることは
なかったでしょうから。

( 私は、ネットオークションなどをしませんので、
  普通のネット世界の住人には、いまさらな、感想かもしれませんが。 )

内田善美そのものの感想は、また別の機会に。





20230112

今、いくつかの作家の作品が電子化され、

PCの大きな画面で

見開きでその画の美しさを堪能したことがあったので、

内田善美作品もそのような鑑賞をしてみたいと、

思うことがあります。

現状ではありえないのでしょうが、

原画展があれば、必ず足を運ぶと思います。


( 本当に余計なことなんですけど、

  その原画が作者の死によって、
  
  散逸するようなことがなければよいがと思うことがあります。

  「マンガ図書館Z」https://www.mangaz.com/authors/detail/1772

  を見ると

  これじゃないんだけど、という思いが湧いてきます。 )





20230813

凄く久しぶりに「星の時計のLiddell」を読み、

ウラジーミル・ミハルコフは今もこの世に居て、

わたしたちが生きているこの世界を見つめている、

とふと考えました。


( この文章をChatGPTに読ませると、

  「ウラジーミル・ミハイロフィッチ・ミハルコフがより正確な名前と思われます」

  と言ってきた。

  Google先生では、

  ”ウラジーミル・ミハイロフィッチ・ミハルコフ”

  でヒットするページはない。怖 )


( 的を射ていないかもしれないが、

  80年代、

  人類は次の進歩へ向かう、という考えがあったかもしれない。

  誰でも知っているガンダムのニュータイプ
 
  知る人はだいぶ減ってしまったかもしれない星の時計のLiddell

  草迷宮・草空間(読み方がいまもわからない、くさめいきゅう、そうめいきゅう)の主人公草

  今は、人間は100年前と(もしかしたら5000年前と)

  対して変わっていないと思わせられる。

  ウラジーミルは何を思っているだろうか。 )



20240928追記


「善美」とは、「善き美しさ」という名前であるとふと思い、

「うっ」とした想いに囚われた。










posted by inatt at 03:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想など・マンガ・漫画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする