2024年05月04日

御苦労様でございました/お疲れさまでした



今の私は、
「ご苦労様」は、
新人社員相手ぐらいにしか使わないと思います。

いや、それでも、いったん書いても、「お疲れ様」に書き直すだろう。


1976年に三木首相が、
1986年に中曽根首相が、

公式行事式辞で、

「陛下、本当に御苦労様でございました。」という表現を使ったということを聞きました。

ただ、

非常に特殊な文脈のなかでの文例だと思った。


( 特別に偉い方の、心労・労苦・辛苦について、
  
  万人が異議をはさむ余地がない前提で使う、

 「ほんとうに」をあえて加えておく、

  御苦労様であり、他の候補があるのかというと思いつかない、

  という状況の文例でした。

  お疲れさまでした、では軽くて、確かに不敬感があり、

  ありがとうございましたとかだと、崇めすぎている感がある。 )








言葉ってホントに難しい。




2022年10月21日

公用文等における日本人の姓名のローマ字表記について



自分のための無駄書き

■令和元年9月6日(金)定例閣議案件

https://www.kantei.go.jp/jp/kakugi/2019/kakugi-2019090601.html

柴山昌彦文部科学大臣の発言
「日本人の姓名のローマ字表記については,平成12年の国語審議会答申において,「「姓―名」の順とすることが望ましい」とされております。当時,文化庁では,この答申の趣旨に沿って対応するよう配慮を求める通知を国の行政機関を含め広く発出したところですが,答申から20年近くが経過した現時点においても本答申の趣旨が必ずしも十分に共有されていないのではないかと考えられるところです。
一方,グローバル社会の進展に伴い,人類の持つ言語や文化の多様性を人類全体が意識し,生かしていくことがますます重要となっております。私としては,このような観点から,日本人の姓名のローマ字表記については,「姓―名」という日本の伝統に即した表記としていくことが大切であると考えております。
このため,今後,政府の作成する公文書等において日本人の姓名をローマ字により表記する際には,原則として「姓―名」の順で表記されるよう取扱いを定めていただきたくお願い申し上げます。」


■公用文等における日本人の姓名のローマ字表記に関する関係府省庁連絡会議

https://www.kantei.go.jp/jp/singi/seimei_romaji/index.html

公用文等における日本人の姓名のローマ字表記について(令和元年10月25日関係府省庁申合せ)(PDF/72KB)
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/seimei_romaji/pdf/moshiawase.pdf

「1 各府省庁が作成する公用文等における日本人の姓名のローマ字表記については,差し支えのない限り「姓―名」の順を用いることとする。」

「3 各府省庁が作成する公用文等において日本人の姓名をローマ字表記する際に,姓と名を明確に区別させる必要がある場合には,姓を全て大文字とし(YAMADA Haruo),「姓―名」の構造を示すこととする。」





「グローバル社会の進展に伴い、人類の持つ言語や文化の多様性を人類全体が意識し、生かしていくことがますます重要となっております。私としては、このような観点から、日本人の姓名のローマ字表記については、「姓―名」という日本の伝統に即した表記としていくことが大切である」

非常に興味深い論理展開で、

グローバル社会の進展に伴い、多様性を生かしていくことがますます重要となっており、〇〇については、■■という「日本の伝統」に即したものとしていくことが大切である。

というような、汎用的に用いることができるものになっていることに目が行った。


「グローバル化」「多様性」とは「自分以外の」個性・伝統を尊重することに主眼があると思うので。



実際の、
国語審議会答申「国際社会に対応する日本語の在り方」(平成12年12月8日)

における

「人類の持つ言 語や文化の多様性を人類全体が意識し,生かしていくべきであるという立場から,」
「各々の人名固有の形式が生きる形で紹介・記述されることが望ましいと考える。」

という主張自体には一定の納得感がある。

 文化庁・第22期国語審議会・国際社会に対応する日本語の在り方
  V 2 姓名のローマ字表記の問題

    https://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/sisaku/joho/joho/kakuki/22/tosin04/index.html



「グローバル社会における多様性」とは、何がもたらされることなのか、しばし考えさせられた。



2020年05月09日

20200509 一所懸命と一生懸命 いっしょうけんめい いっしょけんめい

 
20200509記

私は若い頃、
「一所懸命」が本当の表現で「一生懸命」はその派生と言われ、
そのように覚えてきて、
私自身も口では「いっしょうけんめい」と話し
「いっしょけんめい」と口にすることは少ないですが、
字に書く場合は「一所懸命」と表記するようにしてきました。

ところが近頃、「一所懸命」を目にすることはとても少なく、
「一生懸命」ばかりになったと感じています。

このエントリーは、そのことについての覚書です。


【20000101 NHK放送文化研究所 放送現場の疑問・視聴者の疑問】

「一所懸命」[イッショケンメイ]は、「昔、武士が賜った『一か所』の領地を命がけで守り、それを生活の頼りにして生きたこと」に由来したことばです。これが「物事を命がけでやる」という意味に転じて、文字のほうも「一生懸命」[イッショーケンメイ]とも書かれるようになりました。今では、「一所懸命」よりも「一生懸命」と表記・表現される場合が多くなっています。
多くの辞書が今も両方を見出し語として載せていますが、新聞社や雑誌社では、外部からの寄稿などを除いて「一生懸命」に統一しているところが多いようです。放送でも「一生懸命」を使っています。
https://www.nhk.or.jp/bunken/summary/kotoba/gimon/046.html


【20130517 文化庁 国語分科会漢字小委員会・議事録】

ある委員の発言の記録「一生懸命務めさせていただきたいと思います」
https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/kokugo/shoiinkai/iinkai_01/pdf/gijiroku.pdf



Google先生から調べられる範囲では、
一生懸命より、一所懸命の使用を勧める記述は見つけられませんでした・笑

私が自分に課している流儀はどこから来たものなのだろう・笑




2011年10月04日

万葉集で詠われないこと 20111003 【TV】 日めくり万葉集


 
万葉集には、
稲の実りを喜ぶ、不作を嘆く、
子供が生まれたことの喜び、感動、
親を亡くした悲しみなど、
直接的には詠われていない情景もある。

万葉集で描かれる今の生活や感情と変わらないものだけでなく、
詠われないことで、
今とは異なる考えがあったらしいことがうかがえる。

たとえば、人の生死や農業に関する考え。

語らないことから察することってあるんだな。

なるほど。


2011年02月11日

20110211 【TV】 恋する日本語 第四話 オトナの告白

 
泥む(なずむ)
人や馬が前へ進もうとしても足をとられてなかなか進めないでいる
なかなか進まない様子、行きなやむ
物事に執着する、こだわる。
ひたむきに思いを寄せる
惚れる 
なれ親しむ・なじむ

僥倖
思いがけない幸福
こぼれさいわい

那由他
古代インドの数の単位、極めて大きい数

紐帯
人と人を結びつける重要な役割を果たすもの

 
なるほど
  
  

2011年02月10日

肉汁(にくじる・にくじゅう)・豚汁(とんじる) 20110209 【TV】 お元気ですか列島 ことばおじさんの気になることば 肉汁・豚汁


 
果汁(かじゅう) 
墨汁(ぼくじゅう)
青汁(あおじる)
芋汁(いもしる)

肉(にく)を音読みと考えると、
肉汁は、にくじゅうだが、

現在、肉汁を
にくじると読む人のほうが、にくじゅうと読む人より多いらしい。


豚汁を、
北海道と西日本では、ぶたじると読み、
東日本では、とんじると読む。

このぶたの使い方は、肉じゃがにおける東西の違い
同じところからきているような。


なるほど





20240511追記

液体は「じゅう」
で、
スープは「じる」

なのかもしれない。




2011年02月04日

20110203 【TV】 恋する日本語 第三話 三角関係の恋

 
刹那
意識の起こる時間のこと、極めて短い時間。
仏語では時間の最小単位 

揺蕩う(たゆたう)
決しかねて、心があれこれと迷う

時雨心地
時雨の降ろうとする空模様、転じて涙が出そうになる気持ち

番い(つがい)
二つそろって一組になったもの

なるほど。
  
  

2011年01月29日

1/28 【TV】 恋する日本語 第二話 いい男の条件

 
・喃喃(なんなん)
べちゃくちゃとしゃべる様子
転じて、男女がうちとけて
小声で楽しそうに語り合うさま

・気宇
心のひろさ

・雄雄しい(おおしい)
男らしい、勇ましい

・男伊達
男の面目を立て通したり、意地や見えを張ること

・伊達男
派手を好む男、しゃれた身なりの男

・松木腕(まつのきうで)
松の木のようにがっしりとしてたくましい腕

・玉響(たまゆら)
ほんの少しのま
たまゆらに昨日の夕(ゆうべ)見しものを
今日の朝(あした)に恋ふべきものか

・相生(あいおい)
一つの根から幹が二つに分かれて生えること
夫婦が一緒に長生きすること

なるほど。

2011年01月22日

20110121 【TV】 恋する日本語 第一話 新たな出会いに

 
NHKの新番組。

店の雰囲気と番組内容が合わないような気がしたのですが、
携帯を重視した、ホームページの作り方など、
番組の対象が、若い女性で、
それを前提にいろいろ考えているのかなと思いました。

ということで、私はターゲットではないようですが(笑)
この番組がとりあげようとしていることは私の好みです。

今は当たり前の知識でない昔のものをとりあげながら、
そのかつてのものが今につながっていることを確かに感じる。


・偶さか
平安時代、たまさかは、女性語で、偶々は、男性が使う

・焼け木杭(ぼっくい)

・垂り雪(しずりゆき)
屋根や木の枝から落ちる雪

・一片(ひとひら)
雪や花びらのように宙に舞うほど薄く小さいものの数え方。

・六花(りっか)
雪の異称。六つの弁を備えているところから。

・転た(うたた)
ますます、非常に。

・転心(うたたごころ)
移りやすい心、物事にあきやすい心

・転寝(うたたね)
平安時代には、寝るつもりでなく横になっているうちに眠ってしまうこと。

・夕轟(ゆうとどろき)
恋心などのために夕暮れ方、胸がさわぐこと。




2011年01月20日

20110120 【TV】 Jブンガク 被害受身

 

「泣き出されてみると、出ていってくれと追い出す訳にもゆかず」

泣きだされると放っておけない、

「被害受け身」という言葉を初めて知りました。
英語にはないそうです。
「〜に泣き出される」のような被害・迷惑を被っていることを示す表現。