2008年12月12日

12/11 【TV】 ことばおじさんのナットク日本語塾 ご乗車できません

 
×ご乗車できません
×ご利用できません

は、お客様の行為に対して謙譲表現を用いており、
敬語としては誤っている。

○ご乗車になれません
○ご利用になれません

が正しい。


お届けできます、ご説明できます、のような

お〜できる、ご〜できる、

は謙譲表現であり、
自分の行為に使い、自分がへりくだる。


一方、

ご乗車になれません、のような

お〜になる、ご〜になる、

は、尊敬表現。


自分の動作は、謙譲表現、
相手の動作は、尊敬表現を用いる。


なるほど。

2008年07月09日

7/9 【TV】 ことばおじさんのナットク日本語塾 荒げる、荒らげる

 
本来は、×荒げるでなく、○荒らげる

元は、波が荒いの形容詞、荒い
これに、らか、という状態を表す接尾語がついた。

らか、のつけかたは、

きよい、きよらか
たかい、たからか、
やわい、やわらか、
だから、
あらい、は、あららか
これが派生して、
あららげる。

やわい、やわらか、やわらげる、の変化と同じ。
  
  
なるほど。

2008年05月29日

20080529 アタッシェケース 【TV】 お元気ですか日本列島 ことばおじさんの気になることば シミュレーション

 
○シミュレーションが正しく
×シュミレーションは誤り

○アタッシェケースが正しく
×アタッシュケースは誤り

アタッシェは元はフランス語で、
大使館公使館に派遣された専門職員のこと


なるほど


2008年04月24日

4/24 【TV】 ことばおじさんのナットク日本語塾 お茶する

 
日本語はもともと名詞に「する」をつけて動詞にすることができる。

しかし、
○貯金する、とは言うが、
×お金する、とは言わない。

貯金のなかには、貯めるという行為を表す言葉が含まれている。

お茶する、には、行為を表す言葉が含まれていないので、
違和感を感じる人もいる。

かつて、青春する、主婦するという言い方があったが、
定着したとはいえない。

しかし、動作の意味がなくても定着したものもあって、
110番する、
チンする、
などは、意味が誰にもわかるものとなっている。


なるほど。

2008年04月21日

4/21 【TV】 お元気ですか日本列島 ことばおじさんの気になることば パーセントとポイント

 
〜%上がったと、〜ポイント上がったは、意味が同じか。

ポイントは厳密には、統計用語、パーセンテージポイント。
2つ以上の百分率(%)を比べたときの差。


例えば、100人の集団にある属性の人が60人いたとしたら、
その属性の人が60%を占めていることになる。

この状態から、
10ポイント増えたといえば、70%になったということで、
その属性の人は、70人。

また、
10%増えたといえば、60人×1.1=66人になるということで、
その属性の人は、66%を占めていることになる。

つまり、
〜%上がったと、〜ポイント上がったは、意味は同じではない。


なるほど。

2008年03月31日

20080331 【TV】 ことばおじさんのナットク日本語塾 かきいれどき

 
かきいれどきは、書き入れ時。

商店が最も利益があがるとき、
帳簿の記入に忙しいときで、
書き入れどきという。

×掻きいれどきではない。
 
 
なるほど。
  
  
 

2008年03月10日

3/10 【TV】 お元気ですか日本列島 ことばおじさんの気になることば 平和と和平

 
平和と和平の違い

平和は状態を表す
戦争や災害などがなく穏やかなこと
例 平和維持、平和主義

和平は状態の変化を表す
悪い状況から平和な状態になること
平和な状態にすること
例 和平交渉、和平工作


○平和な国にしましょうと言うが、
×和平な国にしましょうとは言わない。


漢字の順番が異なると意味も少し変わる例は、

近接と接近も同じ。


では、議論と論議は?

議論
互いに自己の意見を述べ、論じ合うこと
意見を戦わせること、またその意見

論議
互いに意見を述べて、論じ合うこと
問答によって理非を明らかにすること

論議のほうが、公的なニュアンスが強く、
答えを求める意図が強い、
したがって、
国会議論というよりは、国会論議という場面が多い。
  
  
なるほど

2008年03月03日

3/3 【TV】 ことばおじさんのナットク日本語塾 間髪を入れず

 
×間髪(かんぱつ)を入れず
○間髪をいれず(かん、はつをいれず)

語源は沢庵和尚の書物「不動智神妙録」

間とは
物を二つに重ねあるたる間へは、髪筋も入らぬと申す義にて候

物をふたつ重ねた間には髪一筋も入らない、
少しの隙間のないことから、すぐさま、とっさにの意に。

間に髪を入れずといえば、区切りも読みをはっきりする。


綺羅星のごとく(きら、ほしのごとく)も

綺と羅は、華やかで美しい織物のことで、そこから、
着飾った装いが星のように見える、
明るいものや立派な人が並んでいるたとえになる。

綺羅星という単語はない。


せざるを、えない
ようりょうを、えない
やむを、えない

てに、おえない

などの区切りを混同することもある


なるほど

2008年02月06日

2/6 【TV】 お元気ですか日本列島 ことばおじさんの気になることば 〜式、〜風、〜的

 
日本式、日本風、日本的、それぞれの違いは?

〜式、〜風は、名詞につけて使う

〜式=型、様式、方法など
〜風=そのような姿、状態。そのように見えること

英国式庭園とは英国の様式を取り入れた庭園
英国風庭園とは英国式の庭に似せたもの

○和式トイレというが、
×和風トイレとは普通言わない

×和式ハンバーグなんてないが、
○和風ハンバーグはある

○電動式はぶらしはあるが、
×電動風はぶらしとは普通言わない


一方、

〜的=そのような性質、それらしい、それについて
・特に抽象的な意味を表す漢語につく。
 つまり、伝統的、科学的、現実的、のように。

漢語につくので、
○男性的とは言うが、
×男的とは普通言わない

同じく2000年頃に出てきた、
自分的、わたし的、気持ち的というような用法は変に感じる。


〜式、〜風、〜的という言葉は、
明治維新後、海外の言葉、文物、風習が大量に入ってきたが、
日本語は比較的、形容詞や形容動詞が少なく、
名詞に〜式などをつけて形容詞化するために、
翻訳の方法として定着したと言われている。

2008年01月28日

1/28 【TV】 ことばおじさんのナットク日本語塾 圧倒的

 
「圧倒的」
・他とはかけ離れてすぐれていること
・他をまったくしのいでいること

圧倒的に強い、
圧倒的な勝利、
圧倒的な人気など
プラスの意味に使うことが多い。

反対意見が圧倒的に多い、
など、数量が勝っているものにも使っている。

×圧倒的に不利な状況、
×圧倒的に不便だ、
というのはあまり使わないほうがよさそうだ。

圧倒的は本来、勝っているものに対して使うことば。


ーー

同じく、
指折り、は、
多くのものの中で、
指を折って数え上げるほどすぐれていること、ものをさす。

○指折りの職人
○指折りの選手
のように使う。


×指折りの悪人
×指折りのうそつき
とは使わない。

なるほど。